物を立体的に映し出すホログラム。コンサートやイベントなどで目にして、興味を持った人もいるのではないだろうか。そして、自分や友達の姿がホログラムになったら面白いかもしれない、と思ったことはないだろうか。
ホログラムには高価で大掛かりな装置が必要、というイメージは間違っている。Looking Glass Factoryというアメリカの会社が、ホログラムを手軽に生成する個人向けデジタルフォトフレームを開発した。現在、クラウドファンディングで商品化の資金を集めている。
iPhoneで撮った写真をホログラムに
フォトフレームの名称は「Looking Glass Portrait(ルッキング・グラス・ポートレート)」。一番の特長は、iPhoneのポートレートモードで撮った写真を、簡単にホログラム化してくれることだ。静止画だけでなく、ループ動画でも可能。
手順はこう——まず、自分の顔でもペットでも、何でも好きなものを撮ってパソコンに送信。あらかじめインストールした専用ソフト「HoloPlay Studio」に写真を取り込むと、ソフトがホログラムを生成し、今度はフォトフレームに自動送信する。そのデータはフォトフレームに保存されるので、スタンドアローンでいつでも見ることができる。
被写界深度の情報から立体像を算出
ホログラムの立体像を作るには、通常、角度を変えて撮った何十枚もの写真が必要だ。ところが、この「Looking Glass Portrait」は、たった一枚の写真しか必要としない。その秘密は、写真のピント(あるいはボケ)にある。
iPhoneのポートレートモードは、ピントのボケ効果(被写界深度エフェクト)を人工的に生成してくれるモードだ。出来上がった写真(データ)には、ボケを作るのに必要な深度(レンズから被写体各部までの距離)に関するデータが隠されている。製品説明のページによれば、専用ソフト「HoloPlay Studio」がそのデータを利用して被写体の立体像を算出するのだそう。
通常価格は349ドル(約36,340円)。早めに申し込むと割引がある。日本語の(大雑把な)説明ページもある。
- Original:https://techable.jp/archives/144421
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:信人安谷