アダルト動画大手のカナダのサイトであるPornhubがユーザー投稿の動画数百万の公開を停止するという前例のない措置を取ったことを発表した。同社は「ユーザー生成プラットフォームの歴史の中で、最も包括的なセーフガード措置」と呼んでいる。これは「サイトにはレイプ動画がはびこっている」と非難したThe New York Timesの意見記事を受けたものだ。
Pornhubは先週、アップロードを認証済みユーザーのみに制限すると発表した。Motherboardが確認した(VICE記事)とおり、同サービスは、既存の提携サイトまたはモデルプログラムのメンバーによってアップロードされた動画のみを公開し、それ以外のコンテンツを動画を凍結している。一時停止されたコンテンツは2021年初めから開始されるPornhubによる審査の対象となる。
Pornubは声明で「新しい約款はユーザー生成コンテンツプラットフォーム中で間違いなく最も厳しいものだ」と述べている。「これは、Pornhubコンテンツはすべてが認証済みユーザーからのアップロードであることを要求する。Facebook(フェイスブック)、Instagram、TikTok、YouTube、Snapchat、Twitter(ツイッター)などのプラットフォームもこういう要求はしていない」と同社は述べている。
New York Timesは悪質な動画が存在する(一部は直接確認したという)というNicholas Kristof(ニコラス・クリストフ)氏の記事の中で「検索エンジン、銀行、クレジットカード会社が子どもや意識不明の女性への性的暴行を収益化する会社を援助する必要はない。PayPalがPornhubとの協力を停止できるのなら、American Express、Mastercard、Visaもそうできるはずだ」と書いている。
主要なクレジットカード会社も結局この主張を受け入れた。MastercardとVisaが続き、DiscoverもPornhubのサポートを停止すると発表した(Bloomberg記事)。これはPornhubにすでに発表した以上の強い行動を取る圧力となった。
Pornhubは声明を発表し、インターネット監視団体であるInternet Watch Foundationがサイトで118件の児童虐待を発見したと述べたことについて「118件というのは根拠のない数字だ」と反発した。同社はアダルトコンテンツに重点を置いているために攻撃の的に選ばれたとしてこう述べている。
Pornhubが攻撃されたのは約款や他のサービスとの比較によるものではない。我々がアダルトコンテンツのプラットフォームであるためにターゲットにされたことは明白だ。攻撃者はこの50年、プレイボーイ、国立芸術基金、性教育、LGBTQの権利、女性の権利、さらには米国図書館協会さえ悪魔のように非難してきた。今回はそれがPornhubの番になった。
カテゴリー:ネットサービス
タグ:Pornhub
画像クレジット:Pornhub
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(翻訳:滑川海彦@Facebook)