Klima(クリマ)は消費者が二酸化炭素排出量を把握し、相殺(オフセット)することを支援するアプリだ。共同創業者であるAndreas Pursian(アンドレア・プルシアン)、Markus Gilles(マークス・ジル)、Jonas Brandau(ジョナ・ブランドー)の3氏は、最初に起業家としてHyperで成功を収めた。
彼らが開発したモバイル雑誌出版ツールキットは2017年にMicに売却されたが、それは10年近く前から始まった一連のコラボレーションの最新の成果にすぎなかった。
Klimaの最高経営責任者であるジル氏は2020年初めのインタビューで「私たちはテクノロジーや、社会を改善するためにできるあらゆる素晴らしいことに魅了されました」と述べた。
2020年12月に立ち上げられたKlimaは、ある意味その努力の集大成だ。
ジル氏とプルシアン氏は最初大学で出会い、後にブランドー氏も合流し、最初のアプリであるPinoを立ち上げた。これは、ドイツのAngela Merkel(アンゲラ・メルケル)首相もプラットフォームの初期の寄稿者として参加した、モバイルベースのビデオ論説ページだ。
政治やメディアとのつながりはMicに売却された出版プラットフォームHyper、そしてKlimaでも継続された。このアプリで3人の共同創業者は、メディアに精通した強みを消費者の行動の変化とオフセットにより二酸化炭素排出量を削減および中和させる目的に利用した。
「私たちが社会を再建している間、私たちにはオフセットという救済手段が与えられ、時間を稼ぐことができます」とジル氏はいう。「今後10年間で50%の排出削減を達成する必要がありますが、これは非常に困難な作業です。あらゆる気候変動の解決策をただちに駆使する必要があります」。
Klimaは他のアプリと同様に、排出量を削減する重要な個人的なステップの1つが食事だと考えている。クルマを自転車や電気自動車に置き換えたり、ファストファッションを減らして古着を購入したりすることもインパクトがある。
Klimaのアプリには二酸化炭素計算機が含まれており、カーボンフットプリントを測定し、ユーザーはパーソナライズされた月額サブスクリプションをカーボンオフセットに使える。同社のアプリは、排出量を削減するためのライフスタイルのヒントも提供する。最後にこのアプリはソーシャルシェアリング機能も提供し、気候変動の戦士の候補が温室効果ガスの排出と気候変動を減らすための戦いへ参加することを可能にする。
「私たちはいま、特別な状況に置かれています」とジル氏はいう。「私たちが創業者として行っていること。私たちは、パンデミックだからといって気候危機が一時停止しているわけではないことを知っています。私たちは、パンデミックが終わったときに、なおそこにいるために十分な資金を調達しました」。
同社にはWoogaの創業者であるJens Begemann(イェンス・ベグマン)氏、Blinkistの共同創業者であるNiklas Jansen(ニクラス・ジャンセン)氏、Pitchの創業者であるChristian Reber(クリスチャン・レーバー)氏、そしてe.ventures、HV Holtzbrinck Ventures、468Capitalなどの機関投資家が投資している。
これまでにKlimaは580万ドル(約6億円)を調達した。同社はユーザーに3種類のオフセットを提供している。1つ目は、植樹プロジェクトのような自然の解決策。2つ目は、太陽光発電設備のような技術ベースの解決策。3つ目は、薪ストーブを家庭用の電気ストーブまたはガスストーブに置き換えるなどの社会的解決策だ。
「これまでのところ、このアプリは大きく前進しています」とジル氏は述べた。同社のアプリは現在、米国、カナダ、豪州、ニュージーランドを含む18カ国で公開されており、現在市場に出回っている気候オフセットアプリの中で最大のユーザーベースを持っていると同社は語った。
カテゴリー:EnviroTech
タグ:Klima、カーボンオフセット、環境問題
画像クレジット:Klima
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(翻訳:Mizoguchi)