筆者が2月に初めて記事にしたWhatnot(ホワットノット)は、この数カ月の間に機能面とユーザー数の両面において、急速に成長を遂げている。米国時間12月17日朝、この会社はシードラウンドで400万ドル(約4億1000万円)の資金を調達したと発表した。
Whatnotは当初、「FunkoPop!(ファンコ・ポップ)」のビニール製フィギュアを安全に転売することに焦点を当てたプラットフォームだったが、その後は他の収集品、たとえばポケモンカードやスポーツカード、キャラクターのピンズなどにも対象を拡大している。
同社はまた、単純な売買の仕組みだけでなく、新型コロナウイルス(COVID-19)に襲われる前にすでに人気を博していたトレンドを取り入れ、その後も成長し続けている。ライブストリーミング動画による販売とオークションだ。
コレクションにハマったことがない人は、この種の販売を見たことがないだろう。しかし一度ハマってしまったら、なかなか止めることはできない。たとえば、ディズニーのピンバッジコレクターのような人達の間で人気のあるライブビデオオークションはまさにそういうものだ。ホストはライブストリームを起動して、コレクター仲間のファングループに販売を報せる通知を送信し、携帯電話のカメラを商品に向ける(多くの場合、商品は状態がよく見えるようにターンテーブルの上で回転している)。ホストの仕事は部分的にオークショナーであり、また部分的に誇大広告マンだ。彼らは売り出されるアイテムについて豊富な知識を持ち、チャットで人々と交流し、そして大抵は見ている人を惹き付けるためにエネルギーを高く保ち続ける。
これらのオークションの多くは、Instagramなどのプラットフォーム上で行われているが、これらのプラットフォームはそのために構築されているものではない。そこでアイテムを販売するということは、手動で買い手とつながり、事後には支払いを計算し、誰も約束を破らないように願うことを意味する。Whatnotはこの用途に特化したいと考え、それに応じたライブ配信ツールを構築するために最近の数カ月を費やした。Whatnotのストリーミングは、出品から支払いまですべてのプロセスが、直接同社のアプリを通じて行われる。私は昨夜、いくつかのストリーミングをランダムに覗いてまわってみたが、いずれも数十から数百人の人が視聴し、インディーロックバンドMumm-Ra(マムラ)のフィギュアといったアイテムに入札したり、次に何が出品されるのかと待ち構えたりしていた。
Whatnotで人気が高まっているもう1つのライブストリーミングのコンセプトは、「カードブレーク」だ。ユーザーたちは皆、トレーディングカードのパックをまるごと1箱買うために自分のお金をプールする。多くの場合、これらのカードはもはや製造されておらず、ボックスで買うためには数十万円の費用が必要になる。各ユーザーは番号を取得し、各番号はそれぞれボックス内のパック(またはパックス)に紐付けられている。各パックはライブストリーム上で開封され、中身のカードはそのパックに割り当てられた番号を持つ(おそらく)幸運なユーザーの手元に渡るという仕組みだ。
Whatnotの共同創設者Logan Head(ローガン・ヘッド)氏は、この数カ月間における会社の成長を「爆発的」と表現し、このライブストリーミングのような付加機能が、最近の「少なくとも月々100%以上」にもなる成長の助けとなったと、私に語ってくれた。
Whatnotのチームも成長している。現在は12人が勤務しているが、さらに積極的により多くのエンジニアを探している。会社の成長にともない、従業員も増やす必要があるのだ。同社がシードラウンドで調達した400万ドルは、Scribble Ventures、Operator Partners、Wonder Ventures、Y Combinator、そして多くのエンジェル投資家から支援を受けたものであるという。
カテゴリー:ネットサービス
タグ:Whatnot、オークション、資金調達
画像クレジット:Whatnot
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(翻訳:TechCrunch Japan)