株式会社フリックフィットは今月17日、日本空港ビルデング株式会社が運営する羽田空港第1ターミナル5階の「THE HANEDA HOUSE」に1坪ほどの靴販売店舗をオープンした。
取り扱う靴ブランド第1弾は、サステナブルな靴といわれるメリノウール素材100%で製造されたメリノシューズ「Paper Planes」。なお、韓国ブランドである「Paper Planes」は今回日本初上陸となる。
新感覚の靴屋さん
来店者は、AR試着で実際に履いた外観をチェックし、購入する場合はその場で足のサイズを3D計測して最もフィットするサイズを「Fit Point ◯%」という形で把握することができる。サイズを計測後、店舗内の画面に表示されるQRコードをスマートフォンで読み取り注文するという流れだ。
後日届いた靴のデザインやサイズが合わなかった場合は返品交換可能とのこと。
このような店舗では、来店者にとって実際に試着する手間が省けるうえに、持ち帰る荷物もないというメリットがある。また、運営側にとっては在庫管理のためのバックヤードやスタッフなどが不要で、コスト削減が期待できるだろう。
3Dテクノロジー×AI
同店舗を運営するフリックフィットは3Dテクノロジーに着目し、ユーザーにあわせて商品やサービスをパーソナライズすることで、ファッションをはじめとするさまざまな業界で新たな購入体験を生み出すことをミッションとする企業だ。
そしてまずフォーカスしたのが靴のフィッティング。靴の履き心地は、足長・甲高・横幅・土踏まずのサイズ・指の長短など多くの箇所が関係する複雑なものだという。しかも、同サイズの靴でもメーカーによって微妙に違っていたりする。そのため、実店舗では実際に試着して購入するという人が多く、ECサイトでは試着できないことがネックとなっているケースもあるようだ。
そんななか同社が開発したのが、自分の足の3Dデータとシューズの3Dデータのマッチングする技術。高精度のスキャナーとシューズをスキャンする特殊技術、独自に開発したAIアルゴリズムを融合させたレコメンドエンジンが誕生した。一度スキャンした足の3Dデータは保管されるため、購入のたびの計測しなくて済むのも便利だろう。
同技術は現在、「伊勢丹新宿店」「阪急うめだ本店」「i/288パンプス@タカシマヤ各店」で導入されているとのこと。
今後、シューズ市場以外にも進出していくという同社の展開に注目したい。
- Original:https://techable.jp/archives/144904
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:樋口