2020年11月、Twitter(ツイッター)は、音声専用のチャットルームという新しいソーシャルエクスペリエンスのテストを同プラットフォームで間もなく行うと発表していた(未訳記事)。ときどき論争の的となる(Clubhouseサイト)スタートアップClubhouse(クラブハウス)のサービスに類似したものだ。「Twitter Spaces(ツイッター・スペーセズ)」と名付けられたその機能のプライベートベータテストが、いよいよ始まる。テスト期間中にこの製品を使用できるのは、主に社会的少数派の人たちから選ばれた一部のユーザーだとツイッターは話している。
先月、同社が説明したとおり、こうしたスペースを快適に思う人たちの安全を確保することが、極めて重要になる。それは大変に難しい課題だ。特に言論の自由を過剰に重視するあまり、そうした言動が嫌がらせ、いじめ、キャンセルカルチャーを招く恐れがあるという訴えを抑圧してしまっている場合ですら、検閲を求める叫びを制限してしまっていると一部の人たちが指摘するツイッターのような企業にはなおさらだ。
音声によるソーシャルネットワーキングは、まだ比較的新しいコンセプトではあるものの、現段階でのプライベートなモバイルソーシャル「スペース」では、モデレーションが難しいことがすでにわかっている。
Clubhouseも、いまだ招待者のみを対象としたテスト段階にあるが、モデレーションの失敗にまつわる看過できない事故がいくつか起きている。ニューヨーク・タイムズの記者に対するハラスメント(The Verge記事)や、反ユダヤ主義者を声高に主張する会話(The Verge記事)などだ。このサービスは、まだ一般公開されていない。
ツイッターのテストでは、ユーザーの安全と安心を揺るがす問題の対処法が発見されることが期待されている。
ベータテストではiOS版が使われ、ホストが内容を管理する形の2名から数名の会話に参加する機会がユーザーに与えられる。
Spaces(スペース)を作る方法は2つあるとツイッターは話している。画面右下のツイート作成ボタンを長押しするか、右スワイプしてFleet作成画面にすると開設できる。
スペースのホストはDM、ツイートのリンク、リンクのシェアを通じてメンバーを招待できる。テストが開始されると、招待された人は誰でも参加できるようになるが、誰が発言するかはホストが決めることができる。ホスト用の会話内容の管理オプションは、今後増える予定だ。
aye we’re live! what up y’all, we're the team behind Spaces––a small experiment focused on the intimacy of the human voice
— Spaces (@TwitterSpaces) December 17, 2020
このテストでは100点、挙手、拳、ピースサイン、ウェーブなどの新しい絵文字、通報とブロックのためのツール、「非常に初期段階」の自動筆記機能、スペースでツイートをシェアする機能などが追加される。これらの機能の多くは、鷹の目を持つリバースエンジニアであるJane Manchun Wong(ジェーン・マンチャン・ウォン)氏(Twitter投稿)が先月すでに発見していた。しかし本日、ツイッターはベータテスト開始と同時にこれらが使えるようになると認めた。
同社は、スペースに関する話題を専用のTwitterアカウント@TwitterSpacesでツイートしていく予定だ。
ベータテストの対象となるのは200人程度で、数週間以内にiOS版として開始されるとツイッターはいっている。
関連記事:Twitterが音声会話サービスAudio Spacesのテスト開始、文字起こしや話者制限、報告機能あり
カテゴリー:ネットサービス
タグ:Twitter、音声操作
画像クレジット:TechCrunch
[原文へ]
(翻訳:金井哲夫)