新年を前に、多くの人が環境のために何かできないと考えている。そしていま、英国のスタートアップは環境への影響を個人的なものにしたいと望んでいる。
Yayzy(イェイジー)は、ユーザーが購入するものの環境への負荷に取り組むために、文字通り銀行口座にリンクするiOSアプリ「YAYZY Track Carbon Footprint」を立ち上げた(Android版も準備中だ)。ユーザーが購入するもののCO2排出量を自動で計算し、そのトータルの月間CO2排出量をユーザーに示すのにオープンバンキング基準を通じた決済データを使っている。これによりCO2排出量の算出がより正確で、個人に合ったものになり、ユーザーは自身の買い物支出額を地球への影響とすぐさま結びつけられる。
YayzyはAntler Venture Capital、SeedrsそしてCoreAngels Impact Fundから90万ポンド(約1億2600万円)を調達した。ユーザーは購入したもののCO2排出量を確認し、すぐさまアプリで提供されているCO2排出オフセットのEcosphere Plusを使ってCO2排出相殺を選ぶことができる。アプリではユーザーはまた、CO2排出を減らすためのヒントや近所のエコフレンドリーな小売店の情報、最も環境への負荷が大きいライフスタイルについての知見を得ることができる。
Yayzyの競合相手は、リアルタイムのCO2排出トラッカーCoGo、Doconomyそして間もなく展開が始まるTredなどだ。
Yayzyはライバルと違うアプローチをとっている。ユーザーのすべての支出を1カ所に集め、アイテムごとのCO2排出量を表示する。これまでのところ競合他社にこの機能はないとのことだ。
これは随時、またはアイテムごとに実行でき、あるいはCO2排出オフセットプロジェクトかユーザー自身の気候ポートフォリオへの月間サブスクにサインすることでも行える。ポートフォリオではより「全体的」影響のために複数のプロジェクトをまとめることもできる。こうしたプロジェクトはすべて厳格な基準に基づいて注意深く選ばれ、国際連合の持続可能な開発目標を前進させる。
基本的な炭素データに関しては、YayzyはGoogle(グーグル)やMicrosoft(マイクロソフト)、英国政府、米国政府などが活用しているVital Metricsを利用している。
Yayzyの共同創業者でCEOのMankaran Ahluwalia(マンカラン・アルワリア)氏は声明文で下記のように述べた。「ロックダウンが緩和されるにつれCO2排出は少しずつ増えましたが、YAYZYは環境への影響を管理するためにみんなにコントロール席に座ってほしいと考えています。多くの調査で、人々の大半は手遅れになる前に気候変動を解決したいと考えていることが明らかになっています。しかしそうした考えを阻むものが多々あります。当社のソリューションは、環境への影響を『身近なもの』にして極めて簡単に取り組めるようにするもので、すべてはスマホ経由でできます」。
アルワリア氏ははかつてInfosysのテクノロジーアナリストで、オルタナティブクレジットのための貸付プラットフォームを構築した。共同創業者でCTOのCristian Dan(クリスチアン・ダン)氏は以前ディスカウントプラットフォームを構築し、同じく共同創業者でCFOのPedro Cabrero(ペドロ・カブレロ)氏はUBSとCitigroupで株式売買に携わり、大手オンライン薬局をメキシコで共同設立した。
カテゴリー:EnviroTech
タグ:Yayzy、二酸化炭素、カーボンオフセット
画像クレジット:Yayzy
[原文へ]
(翻訳:Mizoguchi)