本ドライブ連載もいよいよ最終回。せっかくなので、普通の車じゃできないアウトドアアクティビティを楽しもうということで、長瀞でリバーガイドを務める平井卓さんへお声がけ。冬の川遊びを満喫してきた。
シトロエン ベルランゴ
価格:312万円~
取り回しのしやすいコンパクトなボディながら、広大なラゲッジスペースを誇る一台。シトロエンらしい個性的なデザインはアウトドアレジャーとの相性も抜群だ。
川遊びは、冬の方がメリットがいっぱいあるんです
パックラフトやSUPは、昨今人気を集めているウォーターアクティビティ。本誌でも過去に何度も紹介しているが、「楽しめるのは気温も水温も暖かい時期だけ」と思っている人は多いのではないだろうか?
「実は、夏よりも冬の方が水量が少なくなるので、川の流れは穏やか。水の透明度も高いですし、人も少なくなるので、練習するには冬がうってつけですよ」
と語るのは、埼玉県の長瀞でリバーガイドを務める株式会社アムスハウスの代表取締役社長・平井琢さん。川遊びのプロに言わせれば、備えさえしっかりすれば、夏よりも冬のほうがメリットは多いそうだ。
ドライブの相棒であるベルランゴは、遊び道具をたっぷり収納できる広大なラゲッジスペースと小回りの利くコンパクトなボディサイズが魅力。この強みを活かすため、パックラフトとSUPを詰め込んで、平井さんナビゲートのもと長瀞で冬の川遊びを実践してきた。
「川の水温はとても冷たいので、基本は濡れないように楽しむことが大前提です。それでも、万が一の落水を考えると、ドライスーツを着用するのがベスト。ドライスーツであれば、気温も水温も気にせずに川遊びできます」(平井さん)
しかし、ドライスーツは一着が10万円前後と高額のため、どちらかといえばプロ仕様。よって、今回はもう少し手軽に買えるウェットスーツを着用し、その上から防水のパンツとジャケットを身につけて対策を施した。当日の気温は約8℃。動くと少し汗ばむくらいの気温であるが、川に手を入れてみると凍てつくように冷たい。いくら装備しているとはいえ、落水したら大変なことになりそうだ……。
「冬の寒い時期は、30分~1時間おきに陸に上がるように心がけるのがベストです。体の末端から冷えていくので、長時間水上にいると手足がかじかんで思うように動けなくなることも。そうならないためにも、短時間を数セット繰り返すような楽しみ方がいいですね」(平井さん)
この日は午前中にパックラフト、午後にSUPという欲張りなプランをオーダー。果たして、初体験となる冬の川遊びは楽しめるのか!? 詳細をレポートしていこう。
水量が少なくて、透明度も高い!
冬の川遊びは最高のアクティビティ
ベルランゴに道具一式を詰め込んでやってきたのは、荒川上流にあるスポット。
夏であれば川下りをする観光客が行き来する光景も見られるのだが、この日は我々だけの貸切状態。果たして、ビショビショにならずに無事に川遊びを楽しめるのか!?
DATA | AM 10:30 |
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ACTION | 荒川上流に到着 |
細い斜面を下った先にあるのが最初の目的地であるプライベートな河原。平井さんが運転するベルランゴには空気を注入したパックラフトを2艇積んできたので、到着と同時に遊べるという算段だ。この積載力、さすがベルランゴ。
DATA | AM 10:45 |
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ACTION | パックラフトの準備 |
パックラフトに必要な装備はパドルとスプレーデッキ。スプレーデッキはボートの内部に水が侵入するのを防ぐもので、「冬場は必須」と平井さん。ボート内に川の水が入ってくると、防水パンツを履いていたとしても下半身からじわじわと体温を奪われてしまうから注意しよう。
DATA | AM 11:00 |
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ACTION | パックラフトで急流チャレンジ |
乗降時さえ気をつければ、足元が濡れることはほとんどなかった。しかし、波だった急流に突っ込むと予想以上の水しぶきが体中にかかるため、スプレーデッキがついてよかったと改めて感じた次第。しばらく漕いでいると汗ばんでくるため、寒さを感じることは一度もなかった。
- 冬は末端の
冷え対策が重要
「絶対に欠かせないのが、手先足先の対策。手袋はテムレスの防水モデルがコスパも高くておすすめ。足元はネオプレーン素材のソックスにウォーターシューズを重ね履きするといいでしょう」(平井さん)
DATA | PM 1:30 |
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ACTION | SUPの準備 |
ランチの後はスポットを変えてSUPタイム。全長3m以上のボードはさすがに積載ができないため、現場にて空気を注入。男性であれば5分ほどで作業は完了するが、ハンドポンプだとなかなかしんどい。シガーソケットから給電できる電動式のポンプがあるとベターだ。
DATA | PM 4:00 |
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ACTION | 撤収 |
撤収はボードの空気を抜いて折りたたむだけ。午前中はパンパンだったラゲッジも、ご覧の開放感。この日は途中休憩を挟みながら、計4時間川遊びを楽しんだ。結局、落水をすることは一度もなかったが、冬でも動けば体は熱くなる。おかげで、ウエアの中は汗でビショビショだ。
After Drive Interview
「田舎で暮らしていると、普段使いをしながらたくさんの荷物を乗せられる車が理想です。子供の送り迎えはもちろん、今回のようにパックラフトでスポットを回ることも一台でこなせるのはいいですね。価格も思っていた以上に手頃だし、ディーゼルというのもポイント高い。ベルランゴ、ファミリーにはすごくいいですね」
- 平井琢さん
長瀞町(埼玉県・秩父市)にて、リバーツアーガイド会社アムスハウスを経営。ラフティング協会公認マスターガイドであり、河川救助のスペシャリストとしても活動。プライベートではふたりの男の子を持つ子育てパパでもある。
- Original:https://www.digimonostation.jp/0000132670/
- Source:デジモノステーション
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