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カップヌードルがプラモ化!? “出戻りモデラー”の心を掴んだプラモデル5選

【2020年注目ジャンル総まとめ】

2020年のプラモデル市場は、やはりコロナ禍が大きく影を落としています。毎年開催される一大イベント、「静岡ホビーショー」「全日本模型ホビーショー」ともに中止、さらに関連イベントや展示会なども同様に中止となり多くのファンが肩を落としました。またプラモ制作に欠かせない塗料や接着剤などの流通で品切れが続くなど支障が生じたりもしました。

しかし、テレワークや外出自粛の影響もあり、自宅での趣味と向き合う時間ができたことで、ホビー全般が再注目され、プラモデルでは言うところの出戻りモデラーが増え、スケールモデル、キャラクターモデルともに販売数を伸ばしています。そんなプラモ業界に今年登場し、多くの注目を集めたモデルを5点紹介します。

1. ラストファントムを最新キットで!

ファインモールド
「1/72 F-4EJ/F-4EJ改ファントム」(3900円)

約半世紀にわたり日本の空の防空任務に就いていたF-4ファントムⅡが2020年完全に退役となりました。そうした中ファインモールドから1/72完全新金型で「F-4EJ」と性能向上型となる「F-4EJ改」が発売されました。

フォルムは最新考証に基き立体化、また胴体中央部はスライド金型により一体成型、パーツ分割ラインが極力目立たないパーツ構成や、可能な限り抑えた部品点数など組み立てやすさが大きな特徴になっています。ラストフライトを記念したスペシャルマーキングのデカールが付属したF-4EJ改の限定版も発売されましたが、現状完売状態のようです。

 

2. 大和の46センチ砲を大スケールで堪能!

タコム
「1/72 日本海軍 戦艦大和 九四式 一号主砲塔」(実勢価格:6200円前後)

60年を超える国産プラモデルの中でも戦艦大和は別格の存在です。これまで数えきれないくらい模型化されてきました。最大のものは旧ニチモ(現在は廃業)が発売していた1/200スケール(全長131センチ)で、現在でもこれを超える大和の模型は出ていません。

しかし昨年末にタコムから1/72スケールのモデルが登場しました!  ただし大和全体のモデルではなく(1/72だと約4メートル)、搭載されていた口径46センチ九四式一号主砲塔の精密再現モデルです。主砲塔のみのモデルでも全長約50センチのサイズがあり、大和の巨大さを実感できる存在感抜群のモデルです。

 

3. この発想はなかった!

BANDAI SPIRITS
「BEST HIT CHRONICLE カップヌードル 1/1 色分け済みプラモデル」(2420円)

バンダイがガンプラで培ったプラモデルテクノロジーを惜しげなくつぎ込んで、カップヌードルを1/1スケールでプラモデル化! 麺塊やエビやタマゴ、あの謎肉までディテールを3Dスキャンでリアルに再現! 接着剤等を使わないイージーキットですが、「CUP NOODLE」ロゴやカップの破線模様は、シールではなくパーツを組み合わせることで再現。

カップ側面の注意表記や栄養成分も精密モールドでフォントも忠実再現というこだわりを含めて無駄に凄いモデルになっています。ということもあって制作はさすがに3分では無理です(笑)。

 

4. 時代を映した最新フィギュアモデル

タミヤ
「1/24 キャンパスフレンズセットII」(2400円)

1983年にタミヤから発売された「キャンパスフレンズセット」といえば、大学生をモデルにした1/24スケールのフィギュアセットでテニスラケットを抱えた聖子ちゃんヘアの女性にベスパなど、当時の流行を反映した内容で人気を集めたプラモデルでした。

37年後となる2020年、スマホを持った女性など現代の大学生5体のフィギュアにスクーター「ビーノ」を加えた「キャンパスフレンズセットII」が発売されました。フィギュアを同社のカーモデルと組み合わせることでよりカーモデルの楽しみが広がります。

 

5. 黒鋼の城をビックスケールで超絶再現!

BANDAI SPIRITS
「1/60 マジンガーZ(INFINITY Ver.)」(1万4300円)

1970年代に人気を博したロボットアニメ『マジンガーZ』を、CGを駆使した劇場作品として復活させた「マジンガーZ INFINITY(2018年公開)」。劇中に登場するマジンガーZ INFINITYバージョンをバンダイが1/144シリーズに続いて1/60のビッグスケールでプラモデル化。

全高423ミリのビッグサイズ、各部可動に加えてパイルダーオンのアクション、ジェットスクランダー、ロケットパンチ、アイアンカッター、ドリルミサイルといった超兵器も忠実再現。少年の夢を具現化したスーパーロボットのモデルがいまここに!

>> [特集]2020年注目ジャンル総まとめ

<文/長谷川迷人

長谷川迷人|東京都出身。モーターサイクル専門誌や一般趣味雑誌、模型誌の編集者を経て、模型製作のプロフェッショナルへ。プラモデル製作講座の講師を務めるほか、雑誌やメディア向けの作例製作や原稿執筆を手がける。趣味はバイクとプラモデル作りという根っからの模型人。YouTubeでは「プラモ作りは見てナンボです!@Modelart_MOVIE」も配信中

 

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