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最強の相棒を探せ!2020年を代表するダイバーズウォッチ5選

【2020年注目ジャンル総まとめ】

ダイバーズウォッチの誕生は1950年代。そのきっかけとなったのは、ボンベを使って水中でも自由に行動できる潜水方法「スキューバダイビング」の技術が確立されたことにある。その際にタンク残量を知るための潜水計器として考案されたのが、ダイバーズウォッチである。

ダイバーズウォッチの定義としては、潜水経過時間を計測するための逆回転防止ベゼルが備わり、防水性能は200m以上。命に関わる可能性があるので、故障は許されない。そのためガッチリとしたケースを持ち、視認性を高めるために、シンプルなデザインを採用している。

計器であるためルールは厳しいのだが、だからこそ各ブランドのダイバーズウォッチを見比べると様々な工夫と個性が見えてくる。こういったディテールを愛でるのが、今年のダイバーズウォッチの楽しみ方である。

■角型×ダイバーズという新しいスタイル

ベル&ロス
「BR 03-92 ダイバーズ ブルー ブロンズ」
価格:57万2000円

▲世界限定999本。自動巻き、ブロンズケース、ケース縦42×42mm

ダイバーズウォッチのケースは、丸型が好ましい。それはムーブメントの出し入れ口となる裏蓋を、パッキンを押しつぶして防水性を高めることができる“ねじ込み式”にできるからだ。ところがこのモデルは、ねじ込み式に出来ない角型ケースなのに300mの防水性能を確保した異色作。

しかもケース素材には、かつて潜水器具に用いられてきたブロンズを使用しており、歴史的な正統性もしっかりと確保。ブロンズケースは徐々に酸化して味わいを増していくため、育てる楽しさがある。

■レトロ感を楽しむ実力派ダイバーズ

ブライトリング
「スーパーオーシャン ヘリテージ ‘57」
価格:54万5000円

▲自動巻き、SSケース、ケース径42mm

空のイメージが強いブライトリングだが、実はダイバーズウォッチの歴史も長くて、1957年に初代モデルを発売している。こちらはその初代ダイバーズのデザインを継承したもので、内側を低くしたベゼルが特徴。

丸とバーを組み合わせたインデックスなどでレトロな雰囲気を演出しつつ、ベゼル素材は傷つきにくいセラミックを用いて現代的にアレンジしている。自動巻き式ムーブメントを搭載しつつも、ケースの厚みは9.99㎜に抑えて、スマートなルックスにまとめているのも見事だ。

■ケース構造で到達したタフネス

ボールウォッチ
「エンジニア ハイドロカーボン ディープクエストⅡ」
価格:39万6000円

▲自動巻き、Tiケース、ケース径42mm

防水性を高めるために弱点となりうる裏蓋を無くし、削り出し一体型ケースを製作。その結果、1000m防水という圧倒的なスペックを実現した。直径42㎜×厚さ15.5㎜という堂々たるケースだが、ケース素材を軽いチタンにすることで着用感を高めている。

さらに深海でも絶対的な視認性を確保するために自発光するマイクロガスライトを針やインデックスに使用し、耐磁性や耐衝撃性も備えることで、プロの潜水士の過酷な現場でもびくともしないタフネスな時計になった。

■国産ダイバーズの歴史を切り開いた傑作をデザイン復刻

セイコー
「プロスペックス SBDX039」
価格:52万8000円

▲世界限定1700本、自動巻き、エバーブリリアントスチールケース、ケース径39.9mm

1965年に誕生した国産初のダイバーズウォッチは、その堅牢で正確な時計のスペックが評価され、多くの冒険家からも愛された。そんな傑作が誕生55周年の節目にデザイン復刻。

シンプルで武骨なルックスはそのままに、氷山が浮かぶ南極海の深いブルーをイメージしたダイヤルカラーを採用。さらにケース素材には優れた耐食性を持った新素材エバーブリリアントスチールを使用している。防水性能は200m。強化シリコン製のブルーストラップも付属する。

■歴史的傑作を現代的に味付け

セイコー
「プロスペックス SBDC111」
価格:13万2000円

▲自動巻き、SSケース、ケース径42.7mm

1970年に誕生したダイバーズは、伝説的冒険家の植村直己氏が愛用したことでも有名になった。そんな歴史的なモデルを現代デザインに落とし込んだのがコチラ。

ロープなどが引っかからないように、そして手首への干渉を防ぐために4時位置に移動させたリューズやぽってりとしたケースデザインはオリジナルそのままだが、ケース径は現代の好みに合わせて42.7㎜に拡大。搭載ムーブメントは約70時間のロングパワーリザーブ仕様。

>> [特集]2020年注目ジャンル総まとめ

<文/篠田哲生>

篠田哲生|男性誌の編集者を経て独立。コンプリケーションウォッチからカジュアルモデルまで、多彩なジャンルに造詣が深く、専門誌からファッション誌まで幅広い媒体で執筆。時計学校を修了した実践派でもあり、時計関連の講演も行う。

 

 

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