株式会社JVCケンウッド(以下、JVCケンウッド)は、光源に依存せず夜間でも高精度の画像認識・撮影が可能な車載用FIR(遠赤外線)カメラシステムを開発。ビデオカメラやドライブレコーダーで培った同社の映像技術が使われており、肉眼では見えづらい夜間の前方記録を行ってくれる。
独自のアルゴリズムで高画質化を実現
その構成は汎用のCPUにカメラシステムと認識システムを同時に実装したもので、100mを超える遠方の人物も認識することができるという。
FIRカメラとしては、夜間の人物をセンサーで認識し警告を行うことができる。検出用の辞書を切り替えることで、人物だけでなく動物を認識することも可能。異なる対象認識を一つのアルゴリズムで実行できるようになったのが最大の特長と言える。
様々な分野に転用できる可能性
開発にあたっては、10万kmを超える走行実験を実施し、車載カメラとしての耐衝撃性や耐候性を確保。まずは夜間運転時の警告システムとして、あるいは自動運転時の車載用カメラとしての展開を目指す。
また、夜間の認識性に優れたセンサーや、対象を認識する独自のアルゴリズムには、車載のみならずセキュリティ分野やヘルスケア分野など様々な領域に転用できる可能性がある。
JVCケンウッドは、市場特性に応じたシステムラインナップの拡充や、他のセンシングデバイスと組み合わせたシステムの構築に力を入れていくとしている。
(文・九条ハル)
- Original:https://techable.jp/archives/145652
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:九条ハル