AMDが2020年12月31日、米国特許商標庁(USPTO)にて、MCM(Multi-Chip Module)によるマルチダイ化を実現する、GPUに関する特許を取得しました。
RDNA3の次の世代で導入か
今回取得した特許には、MCM GPUで課題となる、Chiplet(分割された小さなダイ)設計ではGPUプログラミングモデルで並列処理実装が困難な点を、各GPU ChipletとCPUが直接通信したり高帯域のパッシブクロスリンクを介してChiplet間で通信できるようにし、解決する方法が記されています。
Wcctechによれば、RDNA3の次の世代のGPUで、AMDはMCMに移行する可能性があるようです。
MCM Chiplet設計導入で歩留まり改善
Radeon GPUにMCM Chiplet設計を導入する目的は、大きな単一ダイからChiplet設計による小さなダイを複数収めたパッケージに移行することで、歩留まりが向上するのが理由と考えられています。
Wccftechの試算では、Vega 64のダイサイズは484平方ミリメートルで、これは22ミリ x 22ミリに相当しますが、これを11ミリ x 11ミリのダイ4個に分割しても、合計ダイサイズは484平方ミリメートルで同じです。
200ミリウェハーで製造する場合、単一ダイ(22ミリ x 22ミリ)のままでは45個しか取れないところ、11ミリ x 11ミリのダイであれば202個取れるため、これをMCM Chiplet設計にし、4個組み合わせても合計50個のGPUが取れることになり、歩留まりが11%改善されると同メディアは記しています。
Source:La Frite David(@davideneco25320)/Twitter via Wccftech, WikiChip
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- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania