英国競争・市場庁(CMA:Competition and Markets Authority’s)が現地時間2021年1月6日(水)、NVIDIAによる400億ドル(約4兆1千億円)でのARM買収が、企業間の競争に与える影響を調査すると発表しました。
価格や品質面で悪影響がおよばないか調査
米国大手メディアAP通信が、CMAの発表内容を報じました。
CMAは、今回の買収によって「NVIDIAの競合メーカーとの取引解消」「取引価格の値上げ」「品質の低下」などの影響がおよぶことがないか調査する模様です。
CMAの最高責任者であるアンドレア・コシェリ氏は、「他国の公正取引委員会や当局と緊密に協力し、買収の影響を慎重に検討、最終的に、消費者に対して価格や品質の面で悪影響をおよぶことがないようにする」と述べています。
本件に関してNVIDIAおよびARMともにコメントしなかったと、AP通信が伝えています。
最終的な買収完了は2022年の見通し
NVIDIAがARMを買収することに関し、ARMからライセンス供与を受けている多数の企業や、ARMの共同創業者から、ビジネスに悪影響が出るのではないかと懸念の声が上がっていました。
NVIDIAは、ARM買収後もこれまでと同じように、「ARMのオープンライセンスモデル」「顧客との中立性」を維持すると約束しています。
当局による調査が、米国、中国、欧州連合(EU)でも行われていることから、NVIDIAによるARM買収が2022年初頭までに完了することはないようです。
Source:CMA, AP News
Photo:Build5Nines
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