GoogleによるFitbit買収について、オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC:Australian Competition and Consumer Commission)が、Googleが提案した事業計画の承認を拒否したようです。
ACCCの懸念事項解消に至らず、継続審査に
ACCCは2020年6月に、GoogleのFitbit買収により「個人データに必要以上にアクセスできるようになる」「ウェアラブルデバイス市場での競争激化を招く可能性がある」などの懸念点に関するリストを発表していました。
Googleは、収集したヘルスケアデータを広告事業に利用せず、特定の約束のもとでは競合企業もヘルスケアデータとフィットネスデータにアクセスできるようにすることを、裁判所の強制力のある合意事項とすることで、ACCCの懸念を解消するべく努めていました。
本買収計画に関するACCCの審査は継続しており、次の報告は2021年3月25日に行われる予定です。
EUは承認も、米国は未承認、人権団体からの懸念も
欧州委員会(EU)は、「広告」「デジタルヘルスAPI」「スマートデバイスの相互運用性」に関する合意事項を遵守することを条件に、GoogleによるFitbit買収を承認しています。
しかし、「EUが承認したとしてもACCCの検討には影響を及ぼすことはなく、独自の姿勢で臨む」と、ACCC委員長のロッド・シムズ氏は述べています。米国司法省も、この買収を承認していません。
GoogleによるFitbit買収を発表した際に両社は、「Fitbitデバイスはプラットフォームに依存しないままであり、ヘルスケアデータとフィットネスデータの利用において透明性が確保されている」と、強調していました。
Amnesty International(アムネスティ・インターナショナル)は、企業による個人データへのアクセスや監視にも繋がりかねない本買収計画に反対しており、中止を求める書簡を送ったようです。
Source:MobiHealthNews
Photo:Health Tech Insider
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