サイトアイコン IT NEWS

学研が30億円規模のCVC投資プロジェクト発表、EdTech・Care Techスタートアップとの協創目指す

学研ホールディングスは1月13日、EdTech/Care Tech領域を中心に、国内外の教育・介護市場のイノベーションを目的とした投資活動、「Gakken Innovation-Tech Fund(Gakken Capital)」プロジェクト(仮称)を開始すると発表した。

同投資プロジェクトは、同社グループの「新規事業の創出」「協業・オープンイノベーション」「既存事業の成長・変革」が主たる狙い。投資対象の中心は、EdTech/Care Tech領域で事業展開をしている国内外のスタートアップ企業。2025年までに総額30億円規模の投資実行を予定している。

学研グループは、創業者・古岡秀人の「戦後の復興は教育をおいてほかにない」という信念のもと、1946年の創業以来70余年にわたり、日本の教育を支えてきた。そして、これまで培った知見をもとに、現在「教育」と「医療福祉」の2事業を中心に、顧客が主役のモノづくり、コトづくりを推進している。

近年、「教育」「医療福祉」を含めた様々な業界において、IoT、ロボテックス、AI、VR/ARなどのデジタルテクノロジーの発展によって、既存業界の常識を根底から覆すような「破壊的イノベーション」が頻発していると指摘。さらに新型コロナウイルスによって、世界中の人々の働き方・生き方などの大変革が急加速したとしている。

これら急激かつ非連続的な顧客・市場の変化に対しては、迅速に「変化対応」(継続的イノベーション)するだけでなく、自らの意思で「変化創出」(破壊的イノベーション)をしかけなければならないという。

変化を迅速に事業機会に転じるには、同社グループ自体が顧客・市場の変化に合わせた変革を進めなければならないものの、同社単独で対応するだけでは十分ではないとしている。

そこで同社は、異なる顧客・技術・サービス・人材などの資産を有するスタートアップ企業との(資本を絡めた)深い協働によって、様々なシナジーを貪欲に追求。波及効果として、同社グループの組織・人事・企業風土をより時代にあったものにアップデートすることも狙う。

有望なスタートアップ企業に対する一連の投資(検討)プロセスを通じて、イノベーティブな各企業の資産と、同社が強みを有する資産とを融合させ、教育と医療福祉における国内外の社会課題の解決に貢献していく。

先行きの見えない環境下においても、危機を機会に転じ、さらなる顧客価値を創出し続けて、同社グループが掲げるグループビジョン「想像の先を、創造する」を体現する。

関連記事
日立が約160億円規模のCVC設立へ、欧州や米国中心にスタートアップへ出資
JALが80億円規模のCVC設立、「世界中のヒト・モノ・コトの距離を縮める」
創業87年、老舗出版社の旺文社がCVC設立ーーEdTech特化の10億円ファンド組成
近鉄グループが20億円規模のCVC設立へ

カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:教育 / EdTech / エドテック(用語)学研ホールディングスCare TechCVC(用語)日本(国・地域)

モバイルバージョンを終了