サイトアイコン IT NEWS

自社開発のウェアラブルセンサーによる体温の研究・解析を目指すHERBIOが1.2億円を調達

HERBIO(ハービオ)は1月20日、第三者割当増資による総額1.2億円の資金調達を発表した。引受先は、Beyond Next Ventures、Velocity LLP。また、あわせて2020年12月24日に第二種医療機器製造販売業許可を取得したことを明らかにした。研究支援アプリケーション「Carekara」(ケアカラ)もサービスを開始する。

HERBIOは直腸温(深部体温)と臍部周辺温度の相関性を確認し、開発中のウェアラブルセンサーで取得したデータを元に研究・解析を実施する研究開発型スタートアップ。

今回調達した資金を活用し、下記の領域にて積極的に投資を実施します。あわせて第二種医療機器製造販売業許可を取得したことにより、現在開発中のウェアラブルセンサーの量産化に向け、さらに顧客ニーズに応える機能改善などを進め、事業展開をより加速する。

また同医療機器製造販売業許可は、管理医療機器(クラスII)の日本国内での元売り業者として、薬機法の規制の下、医療機器の海外からの輸入、および日本国内での製造販売が可能となり、医療機器の適正な開発・設計・製造・販売といった機能を保有している。

研究支援アプリケーション「Carekara」(ケアカラ)

製薬会社からのバーチャル治験や、アカデミックの研究現場での利用ニーズの急速な高まりの中、すでに両現場でスタートしていた研究目的でのHERBIO製ウェアラブルセンサーの活用と併せて使用する、研究支援アプリケーション「Carekara」(ケアカラ)のサービスを開始する。

HERBIO独自技術により、被験者や患者から取得が難しいとされていた体調データを、低侵襲かつ自宅で安全に記録できるようになっているという。

Carekaraは、現在開発中のウェアラブルセンサーにより取得されたデータや、日々の体調記録を入力し記録できるPHR(PersonalHealthRecord:個人健康記録)アプリ。

Carekaraは、ユーザーがより簡単に個人の健康情報を入力・記録できるシンプルな操作性とUIを実現し、どの世代の方でも導入しやすい仕様を採用。当初のサービス提供先は製薬会社や研究機関、企業など、BtoBでの取引からスタートし、将来的には一般ユーザーが日常生活の中で利用できるサービスを目指している(当初iOSアプリのみ対応予定)。

今後、コロナ禍で注目される遠隔診療の広がりのサポート、バーチャル治験の促進、体内時計の研究の発展、疾患の早期発見の研究など、同社の研究成果を社会課題と結びつけ、今までにない発見と課題の解決手法を確立し、世界中の誰もが安心して医療を受けることができ、医療と健康に隔たりのない状態の実現を目指す。

HERBIOは、2017年の創立以来「体温」を軸にした独自の技術開発と研究・解析に取り組む。「生きるに寄り添うテクノロジー」というミッションを掲げ、研究成果による社会課題の解決を目指し、世界中の子供からシニアまで健やかに生きることができる世界を実現するとしている。

関連記事
専門医による遠隔集中治療サポートのT-ICUが1.53億円調達、新型コロナ対策支援事業を全国展開
心臓疾患の治療方法研究・開発のメトセラが総額13.2億円を調達、心不全向け製品の臨床試験を予定
ピルのオンライン診察アプリ「smaluna」の「ネクイノ」が20億円を調達、社名変更も発表
眼科遠隔診療サービス提供のMITAS Medicalが資金調達、チーム強化やデバイス・AI開発加速
レーダー用いた高齢者見守りデバイスの米Tellusが7.3億円を調達、日本出荷とともに高齢者施設への普及目指す
AI医療機器スタートアップのアイリスが資金調達を実施、累計調達額が約29億円に

カテゴリー:ヘルステック
タグ:医療(用語)ウェアラブル(用語)遠隔医療(用語)資金調達(用語)HERBIO日本(国・地域)

モバイルバージョンを終了