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ノーコードのE2Eテスト自動化プラットフォーム「Autify」がモバイルアプリ対応版を提供

ノーコードのE2Eテスト自動化プラットフォーム「Autify」がモバイルアプリ対応版を4月から提供AIを用いたソフトウェアテスト自動化プラットフォーム「Autify」(オーティファイ)を提供するオーティファイは、検証端末がなくてもネイティブアプリのE2E(End to End)テストが自動で行える「Autify for Mobile」(β版)を4月から提供開始すると発表した。従来のAutify同様、プログラミングの知識がなくても、誰にでも簡単にテストシナリオを作成・実行できる「ノーコード」による自動化が可能。

また同社は、Autify for Mobile(β版)のオンライン事前申し込みを開始した。事前登録を行なっている場合、優先的に案内する。「βテスト申し込み」から行える。

オーティファイは、2019年にTechCrunch Japanが主催した「TechCrunch Tokyo 2019」の「スタートアップバトル」のファイナリスト。2020年4月にはローンチ半年で導入企業累計100社を突破したことを発表しており、現在ではECサイトやBtoB SaaS、エンタメコンテンツの配信プラットフォームなど、ウェブサービスを提供している300社以上の企業が導入済みという。

代表取締役の近澤良氏がまず強調したのは、ソフトウェアテスト自動化は、企業におけるIT予算の1/3を占める超巨大マーケットであり、グローバルな市場規模が130兆円にもなるという点だ。

しかし、75%の企業が人手にソフトウェアテストを行っているのが現状だという。近澤氏は、その一方で、市場の変化に対応するというビジネス上の要請から7割以上のアジャイル開発チームが週1回以上のリリースを希望しており、リリースのたびにテスト量が増加していることから人手による検証は限界を迎えていると指摘。企業はリリースサイクルを遅くするか、障害発生のリスクを許容するか選択を迫られているとした。

そのため、ソフトウェアテストの自動化が必要とされているものの、「自動化を行う人手の不足」、「高いメンテナンスコスト」という課題があるという。近澤氏によると、自動化のためのコードを書くエンジニアがそもそも不足している上に、毎週など頻繁なリリースに追随できる自動テストのメンテナンスに関する負荷が高く、諦めてしまう企業が多いそうだ。

そこでAutifyでは、「ノーコード」「AIによるメンテナンス」というソリューションでこれら課題を解決するとした。

検証用のモバイル端末を用意する必要ナシ

Autifyは、開発したソフトウェアが期待通りに動くかどうかの検証作業をウェブブラウザー上で自動で行えるSaaS。プログラムコードを書く必要がなく、誰でも自動化のための設定や実行、運用までを行える。従来、手動で行ってきたE2Eテストの自動化により「大幅な時間短縮とメンテナンスコストの削減が実現できた」と評価されているそうだ。

今回同社が発表したAutify for Mobile(β版)は、Autifyのモバイルネイティブアプリ対応版。検証用のモバイル端末を用意する必要はなく、パソコン(Windows/Mac)のブラウザー上で、複数端末での動作検証が自動で行える。「モバイルネイティブアプリ対応版がほしい」という要望がかねてより寄せられていたことから、開発を進めている。β版の段階では、シミュレーターでの実行をサポートするものの、将来的にはOSバージョンなどを指定した上での実行も可能としたいという。

リモートワークがスタンダードになる中、「検証端末をいくつも用意するのが困難」「メンバー間で端末を郵送し合うなど手間がかかる」「検証端末の管理コストが高い」といった課題も解決するとした。

プログラミングの知識がなくても、ノーコードで自動化できる

従来、テスト自動化のためにはプログラミングの知識や自動化のスキルが必要だったが、Autifyではプログラミングの知識がなくても、誰にでも簡単にテストシナリオを作成・実行可能。QA(Quality Assurance)担当者が、テスト自動化の設定やメンテナンスを行えることで、より高い品質を保てるようになる。また、エンジニアは開発に集中できるため、リリースサイクルの高速化も期待できる。

またエンジニア向けに、作成した自動化設定の一部をJavaScriptでカスタム化する機能も用意しているという。

任意のタイミングで定期テストを自動実行

Autifyにアップロードしたアプリ(ビルドファイル)を起動・操作し、記録した内容を保存するだけでテストシナリオが完成。「毎週土曜日の23時に実行」など任意のタイミングを設定すると定期テストが自動実行される。

また、保存したテストシナリオを複製、一部を変更するだけで他のウェブサービスのテストにも活用可能。複数サービスを展開している企業からは「他部署の開発チームでも活用できて助かった」などの声もあるという。

アップデートによる差異をAIが検出し自動修復

従来は、アプリのUI変更や新機能の追加があった際は、テストのシナリオを手動で修正するのが一般的だったが、Autifyならその必要はない。

AutifyではAIがソースコードやUIの変化を検出し、シナリオの修正も自動で行う。シナリオを書き直したり、壊れたテストスクリプトを直す作業が発生しないため、メンテナンスの負担を軽減できる。

「テストの辛みを一気に解決したい」

近澤氏によると、エンジニアであれば「テストが辛い」「テストの市場が大きい」という点は肌感覚で分かる一方で、開発に関する知識がない方には限定的な市場しかない、ポテンシャルが限られていると見られがちだという。しかし、実はグローバルで同じ課題を抱えており、ビジネス上のポテンシャルも無限大だと指摘。

ソフトウェア企業やSaaSの数は増え続けており、アジャイル開発かつ週次レベルで改善し続けないと顧客が離れてしまう可能性は十分ある。ウォーターフォールで、1ヵ月後や半年後に新機能をリリースというスタイルではビジネスの継続は難しいと捉えている企業は多く、テスト自動化の需要はますます増えていくと考えているという。

近澤氏は、「Autify、Autify for Mobileでテストの辛みを一気に解決したい」としていた。

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カテゴリー:人工知能・AI
タグ:アジャイル開発(用語)オーティファイ(企業)Autify for Mobileテスト自動化ノーコード(用語)日本(国・地域)

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