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2020年の世界整備済み中古スマホ市場、前年比9%の落ち込み

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調査会社Counterpoint Researchが、2020年における整備済み中古スマートフォン市場の動向についてレポートを発表しました。コロナ禍により新品スマートフォンの販売が低迷した影響で中古市場は対前年比9%の減少となりました。

2020年前半に大きく落ち込み、後半でやや持ち直す

Counterpoint Researchによると、2020年前半の整備済み中古スマートフォン市場は、前年同期比マイナス16%と、大きな落ち込みを記録しています。
 
2020年後半には、iPhone12シリーズの好調な販売により、中古市場への端末供給が活性化していますが、年間トータルでは対前年比マイナス9%の縮小となりました。
 
なお、Counterpoint Researchの発表した統計では、中古市場で販売される前に点検・整備された中古スマートフォンが対象で、前のユーザーが手放したままの状態で販売される端末は対象とされていません。
 
整備済みスマートフォンの販売台数は、中間価格帯の新品スマートフォンと競合関係にある、とCounterpoint Researchは解説しています。

コロナ禍による新品スマホの販売減で中古市場も低迷

新型コロナウイルス感染症によるロックダウンや経済環境の悪化により、多くのユーザーが買い替えを見送ったため、2020年の新品スマートフォンの販売は前年比9%減少しました。
 
地域別で見ると、長期間にわたって厳格なロックダウンが行われたインドで20%減、中南米で24%減と、販売が大きく落ち込んでいます。

中国市場は香港、米国との緊張関係が影響

2020年における地域別の整備済み中古スマートフォン市場を前年と比較すると、中南米で19%減、ヨーロッパで14%減、東南アジアで10%減などとなっています。なお、日本は対前年比1%の減少でした。
 

 
整備済み中古スマートフォン市場の中でも重要な位置にある中国市場が、対前年比8%の減少を記録した理由についてCounterpoint Researchは、香港との対立や米中貿易摩擦の影響で、関税の引き上げや交換部品の値上がりを恐れた中古端末流通業者が中国市場を避けた結果と分析しています。

中古市場でのiPhoneシェアは上昇

整備済み中古スマートフォン市場の明るい兆しとしてCounterpoint Researchは、Appleのシェアが39%から42%に上昇していること、中古スマホを売買サービスの活性化、などを挙げています。
 
 
Source:Counterpoint Research
(hato)

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