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プライバシー規約で炎上中のWhatsAppがWeb・デスクトップ版に生体認証オプションを追加

20億人以上のユーザーを持ちFacebookが所有する人気のメッセージングアプリ、WhatsAppは、ユーザーのデータをどのように使用するかの規約変更を発表(そして延期)した後、ここ数週間で多くの非難を浴びユーザーを失っている。同社は、プライバシーとセキュリティに関しての微調整をまだ完全にまとめていない。そして今度、Web版とデスクトップ版を使用しているユーザー向けに新たな認証レイヤを導入するために、新しく生体認証機能を追加した。

同社によると、米国時間1月28日から、指紋、顔、または虹彩スキャンをモバイルアプリにリンクさせることで、デスクトップやWeb上でWhatsAppを利用する際に、既存のQRコード認証に加えて、指紋、顔、虹彩スキャンを追加することができるようになったという。

この機能は、アカウントに接続されたデバイスをリンク・管理するための、Android上のWhatsApp WebおよびiOSアプリを同社が言うところの「ビジュアルリフレッシュ」したすぐ後に続くアップデートだ。同社は、近日中にさらなるアップデートが行われることを示唆している。

新機能を使用すると、AndroidやiPhoneの端末で(デバイスに応じ)指紋、顔、または虹彩スキャンのいずれかを使用する生体認証ログインを追加して、レイヤ2認証を追加できるようになる。これは、使用しているデバイスで生体認証を有効にしている場合にのみ機能する。そうでなければ動作しない。

実装されると、デスクトップ版やWeb版をモバイルアプリのアカウントとリンクできる前に、ユーザーのためにオプションが表示される。現在このプロセスはQRコードだけに頼っている。QRコード自体はなくならない。これは、既存のWhatsAppモバイルアプリを使用するために、携帯電話で2段階のユーザー認証を選択することができるのと同様に、ユーザーが入力する必要がある第2のステップだという。

WhatsAppによると、この機能はiPhoneではTouch IDまたはFace IDを搭載したiOS 14以上のすべてのデバイスで動作し、Androidでは生体認証(フェイスアンロック、指紋アンロック、虹彩アンロック)に対応したデバイスであれば動作するとのこと。オンにする方法の完全な説明はこちらで見られる

このサービスは、WhatsAppがフラッグシップのモバイルアプリと、他の場所で使用しているときとの間でより多くの機能のパリティを作るという点で、さらに一歩進んだものといえる。

WhatsAppはモバイルメッセージングアプリとしてスタートしたが、2015年にiOS版にデスクトップサポートを追加するなど、ここ何年も他の使い方を構築してきた。

WhatsAppのユーザーの大半はモバイルが占めているが、世界的なパンデミックなどの出来事により、より多くの人々が室内に閉じこもっていることから、WhatsAppのWebアプリやネイティブのデスクトップアプリのユーザーが急増しているようだ。ゆえに、そこに機能を追加するのは理にかなっている。

WhatsApp は TechCrunchの取材に対し、今年はデスクトップとモバイルの体験を近づけるために、より多くの機能を追加する予定だと語っている。まだまだ大きなギャップがある。例えば、WhatsApp Web版では通話ができない(先月のベータテストでこの機能は目撃され始めたということなので、もうすぐ追加されるかもしれない)。

バイオメトリクスの次は何が来るのか?

WhatsAppとFacebookの間のデータ共有の変更に関する最近の発表(と補足)は、多くのユーザーに同社の意図について不安を与えている。

そしてそれは驚くべきことではない。メッセージングはオープンなSNSでの行動とは違い、非常に個人的で、時にはプライベートな空間であると考えられてきたので、これは特にデリケートな問題だ。

もちろん、何年にもわたって、データ流出やグループメッセージングの悪用、そして(そうまさに)プライバシー規約の変更などによって、そのような見方は損なわれてきた。

それはすべて、Facebookの意図がここにもあるのかと疑う人が多くいるだろうということを意味している。

WhatsAppは、ユーザーのデバイスに保存される生体情報に同社はアクセスできないこと、そして銀行アプリのような他のセキュアなアプリが使用するのと同じ標準のバイオメトリクス認証APIを使用していることを、かなり明確に説明している。

しかし、銀行アプリのパラレルはここで注目すべき点であり、もしかしたらもっと考える価値のあるものかもしれない。同社がどのようにより多くの仕様や機能をWhatsAppに追加してきたかを考えてみよう。これらは、商品やサービスの支払い機能、そしてインドのような市場では、保険や年金商品を提供するためのテストを含む

確かに、この新しい生体認証機能は、人々がデバイス間でアプリをリンクするためのより安全な方法を作成するために提供開始された。しかし、将来的には、機能のパリティのために、前出のような他の機能がモバイル以外にも展開されるようになったとき、バイオメトリクスがどのように導入されていくのか、興味深いところだ。

【更新】新しい外観は、リンクされたデバイスを管理する方法を改善することを目的とした(ウェブではなく)モバイルアプリ上であることを反映するためにテキストを修正した。

関連記事:インド政府がWhatsAppに「深刻な懸念」を表明、新たなプライバシーポリシーの撤回を求める

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Whatsapp

[原文へ]

(文:Ingrid Lunden、翻訳:Nakazato)

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