General Motors(GM、ゼネラル・モーターズ)は2040年までのカーボンニュートラル実現を目指すと発表した。同社の全製品からの二酸化炭素排出をなくすか、今後20年でカーボンクレジットやカーボンキャプチャで二酸化炭素排出を相殺する。
同社はまた、2035年までに全製品を電動にすることも明らかにした。
温室効果ガス排出量のかなりの部分を占める製品を生産する企業にとって、これは大きなステップだ。温室効果ガス排出はグローバル気候変動の原因となっている。今回の発表に先立ち、同社は2020年に、かなりの数の新EV(電気自動車)の立ち上げと電動化への270億ドル(約2兆8200億円)の投資を約束していた。
GMは全製品を電動化するというビジョン策定にあたって環境防衛基金と協業し、2035年までに軽量自動車のガス排出をなくす方向で取り組むと述べた。内燃エンジン搭載の車両が大多数を占めている現在のポートフォリオは移行すると同社の広報担当はTechCrunchに語り、最優先すべきはそのシフトに従業員を合わせることだとも述べている。
GMはまた、充電事業にも足を踏み入れる。「必要な充電インフラを構築するために政府、パートナーそして世界中のサプライヤーと協力し、再生可能エネルギーと電動車両充電の使用を促します」と話した。
オペレーションの電力について、同社は2030年までに米国内の全施設で、2035年までに世界中の施設で再生可能エネルギー電力を使うことも明らかにした。
こうした取り組みは今後サプライチェーンにも拡大する予定だ。同社はガス排出量を減らし、透明性を高めて持続可能な素材のソースを増やすのにサプライヤーと協業している。
「EVは排気ガスを出しませんが、製造にともなうインパクトと充電を計画に組み込むことは決定的に重要です。さらに多くの再生可能エネルギーのソースへのアクセスを提供するために電気会社と協業することで、当社は未来のEVの全製造サイクルの問題を解決でき、当社の車両やオペレーションを超えてさらに拡大できるというメリットもあります」と同社CEOのMary Barra(メアリー・バーラ)氏は声明で述べた。
この計画はGMだけでの取り組みを超え、広範なトランスフォーメーションを要することになる、とバーラ氏は述べている。「というのも、EVへ移行させることは現状では可能ではありません。これは適切な車両が存在していない、もしくは住まいや職場における充電へのアクセスが限定されているからです」。
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カテゴリー:モビリティ
タグ:GM、電気自動車、二酸化炭素、カーボンニュートラル
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(文:Jonathan Shieber、翻訳:Nariko Mizoguchi)