AI・ディープラーニング技術のコンサルティングと開発を行うリッジアイ(Ridge-i)は2月1日、第三者割当増資による7億8000万円の資金調達を発表した。引受先は、オリックスと、グローバル・ブレイン、スパークス・グループ(スパークス)。累積資金調達額は約15億3000万円となった。
同社は、今回の資金調達は、これまで培ってきたAI技術と導入知見を、より多くのニーズへ届けられるように、プロダクト・AIエンジンの開発体制の強化およびその販売体制を構築するための事業戦略ラウンドと位置づけ。また、社会課題・SDGsに対する宇宙開発・衛星解析事業は投資フェーズであり、今回の調達により財務基盤を強化することで、より積極的な発信と研究開発を加速し、ニーズの創出を狙う。
調達した資金の投資先
- 高度なカスタムAIの開発・提供の加速化:AIプロダクトの開発体制の拡充、販売展開の強化、計算資源の強化、少数データによる精度向上技術などAIのコア技術の研究開発、パートナー企業との強みを活かしたAI×αの共同ソリューション開発
- 社会課題解決に向けた、衛星画像解析AIを中心とした技術・サービスの開発:衛星画像を使ったAI解析のポータルサービスの提供、土砂崩れや海の汚染など自然災害リスクに対する環境モニタリングAIの開発、人流動向や行動分析など社会活動モニタリングAIの開発、衛星画像解析に特化した、画像処理・信号処理技術の研究、衛星とドローンを組み合わせた、統合的な画像解析ビジネスの展開
- 優秀な人材採用による組織力強化およびR&D研究の推進:採用活動の強化、点群データ処理、マルチモーダル技術など、AIの次を見据えた新たな研究開発の加速、大学との共同研究(東京大学と建築情報学について連携)
リッジアイは、AI・ディープラーニング領域において、社会課題・顧客課題に向き合い、最先端の技術を駆使して解決し、新しい社会を創造するテックイノベーションファーム。
特に、画像やセンサーデータの解析について、様々な技術とディープラーニングを始めとするAIを組み合わせた開発能力に強みを持ち、投資対効果が高く技術面において最適化されたソリューションの提供により、課題解決に取り組んでいる。
顧客課題だけでなく、多くの社会課題に取り組み、JAXAより受託した土砂崩れ解析ディープラーニングでは第4回宇宙開発利用大賞 経済産業大臣賞を受賞。今後も技術の実用と研究の両立を追求し、社会・顧客が持続的に効果を実感できる最高のソリューションを提供するとしている。
関連記事
・AI作成支援プラットフォーム「harBest」運営のAPTOが約6000万円を調達
・東大・松尾研発のAIスタートアップACESが3.2億円調達、IGPI川上登福氏が取締役に就任
・日本ディープラーニング協会がビジネス活用人材向けG検定で7250名受験・累計合格者数3万人突破と発表
・自動目視検査など製造業にAI外観検査システムを提供するMENOUが8000万円を調達
・日本ディープラーニング協会が高専生対象コンテスト開催、最優秀賞の東京高専チームが企業評価額5億円を獲得
カテゴリー:人工知能・AI
タグ:資金調達(用語)、ディープラーニング / 深層学習(用語)、リッジアイ、日本(国・地域)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2021/02/01/ridge-i-fundraising/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Takashi Higa