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中国で盗聴機能付きモバイルバッテリーが摘発、同種品は現在も販売中

ZX620
 
中国で、盗聴機能付きとして販売されていたモバイルバッテリーが押収され、関係者が逮捕されています。同様の機能を持つ部品が中国のECサイトでも販売されているほか、ロシアの政治指導者毒殺に使われた可能性もあるようです。

盗聴機能付きとして販売されていたモバイルバッテリー

中国で、周囲の音を認識して自動で録音し、内蔵したSIMカードを使ってGPSの位置情報とともに勝手に送信するモバイルバッテリーが摘発されて話題になっている、とZDNet Japanが中国中央電視台(中国の国営放送)の報道をもとに伝えています。
 
問題のモバイルバッテリーは348元(約5,600円)で販売されており、盗聴した音声や位置情報を受信できるアプリと連携して動作していたそうです。
 
内部にはIoT機器用のSIMカードやmicroSDカードを搭載した基板があり、これは中国で普及している電動シェアサイクルの盗難防止用に大量生産されたものが悪用されたようです。

iPhoneに埋め込んだ基板で政治活動家を盗聴?

中国当局が関係者28人を逮捕、2,000個以上の製品を押収したこともあり、現在、同じ製品は販売されていないそうです。
 
しかし、中国を拠点に活動するライターの山谷剛史氏によると、同様の機能を持つ製品や基板は「悪用禁止」などとうたいながら現在も販売されているそうです。ロシアの政治活動家で毒物による暗殺未遂にあったアレクセイ・ナワリヌイ氏のiPhoneに仕込まれていたとされる基板は、現在も販売されています。
 

 
基板のサイズがSIMカードとSDカードスロットを含めて22ミリ x 13ミリと、iPhoneに埋め込むには大きいので、何らかの加工を施して埋め込まれた可能性もあります。
 
問題のモバイルバッテリーの詳細に関心のある方は、ZDNet Japanでご覧ください。

2018年には米大統領のiPhone盗聴疑惑も

アメリカの政府機関が2018年に、ドナルド・トランプ大統領(当時)が使っていたiPhoneが、中国の情報機関によって盗聴されていたと報じられて話題となりました。
 
なお、トランプ氏は、米国家安全保障局が提供する機能制限付きのスマートフォンは「不便すぎる」として一般向けのiPhoneを使用していたとされています。
 
中国政府は、即座に反応し「フェイクニュースだ」と否定していました。
 
 
Source:ZDNet Japan
Photo:Joom
(hato)

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