2月9日、YAGOはオンライン習い事マーケット「classmall(クラスモール)」をローンチした。同社はローンチと同時にインキュベイトファンド、アプリコット・ベンチャーズ、W venturesから約1億円の資金調達を実施したことも発表している。
classmallはスキルのある人がオンラインレッスンを提供できるマーケットプレイス型のサービスだ。先生はレッスン内容、開催時間、価格を決めてレッスンを作成でき、生徒は受けたいレッスンの予約と支払いができる。実際のレッスンはZoomを使って配信する。
ラクマ、AnyPayを経て創業
classmallを手がけるYAGOの代表取締役を務めるのは井上貴文氏。楽天でフリマアプリ「ラクマ」を率いた後、2018年6月にAnyPayの代表取締役に就任。2019年8月に、新たな挑戦としてYAGOを設立した。YAGOの第1弾プロダクトは、部屋を時間貸したいスペースオーナー向けの予約、決済システム「YAGO」で、2020年9月に正式リリースしている。
YAGOの第2弾プロダクトである「classmall」を立ち上げた経緯について井上氏はこう話す。
「YAGOのカテゴリーを広げ、インストラクターなど、自分のスキルを売れるような人に対してもサービスを展開しようとしていました。ただ、いろいろとインタビューをしている中で、彼らが課題に感じているところを聞くと、集客の部分であることがわかりました。YAGOは予約や決済を管理を担う裏側のシステムです。集客の支援に関しては別のシステムの方が良いと考え、それがclassmallを作るきっかけになりました」。
イベント管理サービス「Peatix」や習い事のマーケットプレイス「ストリートアカデミー」でも習い事のオンライン講座を探すことはできる。こうしたサービスとの違いについて井上氏は、「classmallはオンラインの習い事にフォーカスしていて、オンラインで学びたいと思ったときにclassmallを想起してもらえるのではないか」と話す。
また、レッスンの主催者にとっては、システムの使いやすさもプラットフォームを選ぶ際のポイントになるだろう。classmallではこれまで開発に関わったフリマアプリや予約システムで得た知見を生かし、使い勝手の良さを追求していると井上氏は話す。例えば、通常のオンラインレッスンでは主催者が参加者に手動でZoomのリンクを送ることもあるが、classmallでは先生がレッスンを作ると自動でZoomのリンクを取得し、参加者に送る仕組みになっている。これにより、どの生徒にZoomのリンクを送ったか確認する手間がかからないですむ。お金の管理や顧客の管理に関しても簡単に使えるよう工夫しているという。
「忙しくなるとご自身の時間が確保できなくなります。例えば、フィットネスの先生であれば、ご自身のスキルアップのための時間がなくなる。そういう先生はたくさんいます」と井上氏。classmallはレッスンの開催にまつわる面倒な部分をすべて請け負い、先生が自分の時間に集中できるようにしたい考えだ。
現在は、ヨガやフィットネスのレッスンを中心に展開している。今後、ヘアメイクや音楽、料理、美容、ファッションといった分野にも広げていくという。利用料については今のところ具体的には決まっていないが、レッスンを主催できた時のみ成約手数料を得るサービスモデルになる予定と井上氏は話している。
- Original:https://jp.techcrunch.com/2021/02/09/yago-2nd-product-classmall/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Nozomi Okuma