フィンテックスタートアップのKlarnaが、モバイルアプリをドイツのバンキングアプリに変えようとしている。ドイツ現地の顧客はコンシューマー向け銀行口座を開設し、Visaデビットカードを取得することができる。
現在のところ、Klarnaは限られた数のユーザー向けに銀行口座を開設している。同社は今後数カ月のうちに、より広範囲に展開する予定だ。
ユーザーが利用できるのはドイツのIBANコードを持つ銀行口座で、お金を受け取り、口座振替や引き落としを設定することができる。デビットカードはGoogle PayとApple Payで動作する。月に2回の無料ATM引き出しも利用できる。
米国時間2月9日のローンチでは、Klarnaは金融におけるスーパーアプリを作りたいと考えている。Klarnaはまず、eコマースサイトの支払い方法としてスタートした。同サービスでは高価な商品を複数回に分けて支払える。マーチャントは最初の取引が発生したときに支払いを受け、Klarnaは顧客のクレジットラインを透過的に管理している。
Klarnaのモバイルアプリでは、過去の購入履歴や今後の支払いを確認できる。アプリではストアのマーケットプレイスにアクセスしたり、配送状況を確認したり、値下げ通知を設定したりもできる。
このデータだけでは、自分の財務状況を完全に把握することはできない。しかし銀行口座を追加すれば、入金から出金まですべてを完全に把握することができる。
それは、クレジットラインの新たな機会を開くことができるかもしれない。たとえば店舗で高価なものをKlarnaカードで購入した場合、3カ月間に分けて支払いをするという通知を受け取ることもできるだろう。
Klarnaはまた、貯蓄目標や貯蓄口座の追加も計画している。同スタートアップはすでにスウェーデンで貯金口座をローンチし、柔軟性のある定期貯金口座を提供している。
Klarnaは独自のコアバンキングシステムを構築しており、銀行口座の管理をBanking-as-a-Service(サービスとしての銀行)のパートナーに依存していない。ドイツではN26やVivid Moneyなどの、他のデジタル銀行と競合することになるだろう。
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画像クレジット:Brian Heater
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(文:Romain Dillet、翻訳:塚本直樹 / Twitter)