楽天は2月12日、2020年度の通期連結決算を発表しました。グループ全体での最終利益は1,141億円の赤字を計上しており、楽天モバイルの設備投資が大きな負担となった模様です。
モバイル事業が巨額の赤字を計上
楽天が発表した決算資料によると、セグメント別では「モバイル事業」の営業赤字が2,269億円となっており、グループ全体の収益を押し下げています。
読売新聞によると、2000年に楽天が株式市場に上場してから最大の赤字額となりました。
会長兼社長の三木谷氏は2023年の黒字化目標の前倒しについて言及したものの、読売新聞は「2021年度は投資が先行して赤字が続く可能性がある」とコメントしています。
楽天モバイルはNTTドコモ、au、ソフトバンクの大手キャリアに対抗して通信網を強化しており、4G向け基地局の整備等に巨額の設備投資が必要となったものと思われます。
なお、楽天は決算資料において、基地局の整備が進んだ結果、4G通信網の人口カバー率は74.9%に達しており、累計契約申し込み数は2月8日時点で250万件を突破したと発表しています。
割安な料金プランを提供
楽天モバイルは1月29日、新料金プランの「Rakuten UN-LIMIT VI」を4月1日から提供すると発表しています。
楽天モバイルの新料金プランは、ドコモのahamoや、auのpovo、ソフトバンクのSoftBank on LINE等に対抗し、1,980円(税別)で20GBまで利用でき、20GB超過しても2980円(税別)で無制限に利用可能な格安プランとなっています。
国内通信各社の低料金プランによる競争が激化する中、楽天モバイルは通信網整備に多額の支出が必要となっており、今後計画通りに黒字化を達成できるのか、楽天の業績に注目が集まっています。
Source:楽天決算資料(PDF)(1), (2) via 読売新聞
(seng)
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- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania