ショッピングセンターや公共施設の緑地、個人宅の庭園などに備え付けてある、水やりのためのスプリンクラー。これが、タイマーによって自動的に散水する……というなら誰も驚かない。だが、その日の天候によって水のやり方を変えてくれる、となったらどうだろうか。
インターネットで気象情報を取得
庭園や緑地に関連した様々な製品を開発する(株)タカショーは、IoTを利用した新しい水やりシステム(潅水システム)をリリースした。
従来のようにタイマーで作動するスプリンクラーだと、雨が降っても水をやることになってしまうが、このシステムでは、指定した降水量以上の雨が降った場合散水しない。他にも、気温や湿度などを指定して、散水を開始・終了させるように設定できる。こうすれば、植物に適量の水を与えられる。しかも、水をムダ使いしないで済むというわけだ。
お天気はセンサーで感知するのでなく、庭のある場所を専用アプリに登録し、インターネット経由でその緯度経度の天気情報を取得する仕組み。
日の出・日の入りに合わせた水やりも
日の出・日の入りの時刻は季節で変わっていくが、それに合わせた水やり——例えば日の出から1時間後に30分間水やり、といった指定も可能だ。自然のサイクルの中で生きる植物にとって、こうした形で水分摂取できるのは理想的と言えるだろう。
日の出・日の入り時刻は、庭の緯度経度をもとに、やはりインターネット経由で取得する。これもIoTで実現した機能、従来のタイマー式スプリンクラーではできなかったことだ。
この水やりシステムは、(株)タカショーが現在提供する庭園用の電力管理システム「GEMS®(Garden Energy Management System」の中で機能する。「GEMS®」を導入すると、水やりの他に、照明、ヒーター、監視カメラ、屋外用スピーカーなどを簡単に設置・管理できるようになる。
- Original:https://techable.jp/archives/148191
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:信人安谷