Trafiはユーザーが都市内で移動する際に各種の交通手段を確保して予約や支払ができるプラットフォームを作っている。同社はヨーロッパ市場を超えて世界で最も混雑した都市の1つにサービスを拡大しようとしている。
Trafiはリトアニアに本拠を置くスタートアップだが、コロンビアのボゴタ市とMaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)提供することで合意したことを発表した 。
Trafiのプラットフォームはいわゆるホワイトラベルで、世界各地の都市やサービス提供者が利用できる。同社はすでにヨーロッパの7つの都市で事業を展開しており、チューリッヒのYuomov、ベルリンのJelbi、ミュンヘンのMVGなどがこのテクノロジーを利用している。システムは交通データを収集し、ユーザーはリアルタイムで移動ルートを計画できるというもので、同時に支払も処理できる点がライバルに対するセールスポイントとなっている。
Trafiは市当局と契約するだけではない。同社の技術はGoogle、Lyft、Gojekにも提供されている。
ボゴタでは、このプラットフォームがバスや路面電車だけでなく、地元のタクシーや電気自転車を含むあらゆる公共交通機関を統合する。ユーザーはTrafiの支払システムだけですべての交通手段の予約、支払いを行うことができる。Trafアプリにはユーザーの所在地でのリアルタイムの運行情報、その場所で利用可能なすべてのモビリティオプションが表示される。ニアバイ機能を利用してバス、タクシー、電動自転車など最大3つの異なる移動手段の比較、組み合わせを表示する「インターモーダル経路提案」も含まれている。
ボゴタは世界へのサービス拡大の手はじめだという。Trafiの共同ファウンダーCEOであるMartynas Gudonavičius(マルティナス・グドナヴィチウス)はTechCrunchの取材に対して、同社は他の中南米都市へもプラットフォームを拡大していく計画だと語った。はまずブラジルのサンパウロなど大都市や首都をターゲットにする。グドナヴィチウス氏は、Trafiはこの地域の中小都市との契約も視野も入れている。スクーター、自転車、バス、配車サービスなどの移動手段に加えてデジタルチケットなどサービスも展開されている都市はTrafiのサービス提供に適しているという。グドナヴィチウス氏はこう述べた。
ラテンアメリカは、サービスとしてのモビリティが本当に効果を発揮できるすばらしい例です。これが我々がボゴタに進出した理由です。ダイナミックで、急成長している都市は現在の交通網をサービスとしてのモビリティにアップグレードするのに適しており、我々はその移行を支援します。
Trafiは、この地域における事業の責任者を採用中だ。2021年はすべての部門で多数の社員を採用する予定だという。また、2021年後半にはアジアへの拡大も視野に入れている。グドナヴィチウス氏は具体的に明かすことは避けたが、すでに参入を計画している都市は絞り込んでいると語った。Trafiは特に、ある日本の都市への進出を計画しているという。
カテゴリー:モビリティ
タグ:Trafi、コロンビア
画像クレジット:John Coletti / Getty Images
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(文:Kirsten Korosec、翻訳:滑川海彦@Facebook)