アニメ作品のワンシーンや原画の高解像度デジタルデータを収集できるコレクションサービス「AniPic!」(アニピク!)などを運営するYUIMEX(ユイメックス)は2月19日、シードラウンドにおいて、第三者割当増資による約4000万円の資金調達を実施したと発表した。引受先は、ANOBAKA(旧KVP)、iFund、Upstart Venturesの3社。
またAniPic!において、「攻殻機動隊 SAC_2045」の商品化を明らかにした。発売は2月下旬予定。
調達した資金により、AniPic!をはじめとするデジタルプラットフォーム構築や、マーケティングの強化を図る。AniPic!ブランドのテクノロジーを活かした新たなグッズプロダクトや、アニメ・マンガ作品向けのデジタル美術館サービスもAniPic!内にローンチを予定しているという。また近日中に「AniPic!ストア」をオープン、AniPic!ブランドの「メモリアルグッズ」、「テクノロジーグッズ」を展開予定。
AniPic!は、「もっとダイスキなアニメを、いつも側に。」をサービスコンセプトとする、ブロックチェーン技術を利用したアニメコンテンツ販売サービス。AniPic!は、著作権者の許諾に基づきアニメ・マンガのワンシーンや原画の高解像度デジタルデータを販売しており、ファンは好みのデータをコレクションとして収集し楽しめるという。
AniPic!は、2020年11月にサービスを開始。フジテレビ系列のアニメ「GREAT PRETENDER」(グレートプリテンダー)の場面写真や設定資料などを「アニピク」こと「デジタル・ブロマイド」として販売している。
YUIMEXは、同サービスを進める市場背景として、インターネットやデジタルデバイスの普及によって、アニメやマンガなど創作物の著作権を侵害する事例が後を絶たず、1月1日の改正著作権法施行により、海賊版デジタルコンテンツのダウンロードが違法化された点を挙げている。
こういった状況においてYUIMEXのグッズ販売では、ブロックチェーン技術を使うことで、それぞれのユーザーが所有するデジタルブロマイドが唯一無二のものであることを証明できるという。これによりファンがクリエイターを支援できるだけでなく、市場を健全化を目指すとした。
2020年2月設立のYUIMEXは、「世界に結い目を、デジタルに愛を」というコーポレートビジョンの下、事業を展開。現在、ブロックチェーン技術を用いた価値証明を通じて日本が世界に誇るアニメ文化への、テクノロジーによる革新的アプローチを行うAni-Tech(Animation-Technology)領域を掲げている。
世界に新しいアニメ作品の価値を届け、世界中のアニメファンと日本のアニメ文化を結ぶサービスのさらなる拡大に向けて「ダイスキとダイスキの結い目を創り続ける」というミッションに挑戦していくとしている。
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カテゴリー:ネットサービス
タグ:アニメーション(用語)、資金調達(用語)、ブロックチェーン(用語)、マンガ(用語)、YUIMEX、日本(国・地域)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2021/02/19/yuimex-fundraising/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Takashi Higa