英政府の音楽ストリーミング産業についての公聴会に出席した、Appleで音楽出版を担当するエレナ・シーガル氏は、Apple MusicがSpotifyのように広告ベースで無料で提供される可能性について言及しましたが、健全なエコシステム構築につながらないとして「ない」と述べました。
音楽ストリーミングは販売でもレンタルでもない?
今回の音楽ストリーミングをめぐる英政府の公聴会では、Spotifyのオラシオ・グティエレス氏、Apple Musicのシーガル氏、そしてAmazonのポール・ファース氏が招へいされました。まず、音楽ストリーミングは“販売にあたるのか、それともレンタルなのか”という問いが投げかけられました。
この質問には、全員が一様に「どちらでもない」と回答しており、「ライセンスモデルに近い」との意見も上がりました。
広告ベースでは健全なエコシステムをサポートできない
YouTubeとバリュー・ギャップ(コンテンツから得られる収益額と権利者への還元額との不均衡性)についての議論では、Appleのシーガル氏は、ライセンス管理がずさんに行われている場合などを例に挙げ、「無料と競争するのは難しい」とコメントしました。
広告ベースの無料サブスクリプションの選択肢を設けていないApple Musicですが、シーガル氏は続けて「広告により十分な収益を生み出し、全体的に健全なエコシステムをサポートすることは不可能」と述べました。「当社の根本的なプライバシーの価値観にも反する」
音楽ストリーミングサービスからの支払い額について、アーティストからは十分な収益が得られていないとの意見も多く聞かれます。
昨年10月の報道では、Apple Musicのアーティストへの支払い額は、1曲再生されるごとに約0.01円であるとのことでした。
Source:Musically via 9to5Mac
Photo:Apple
(lexi)
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- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania