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ゴーグルも付属する一人称視点ドローン「DJI FPV」登場

ご承知のとおり、DJIは前にもFPV(First Person View、一人称視点)ゴーグルにすり寄ったことがある。2016年、同社はDJI Goggles(ゴーグルズ)を発売して、黎明期のFPVの流行に載っかった。それはドローン市場の70パーセントを牛耳るDJIにすれば理に適った事業拡大であり、結果として、ホビイストが大半を占める領域で、それを主流の体験に押し上げた。

米国時間3月2日、同社はDJI FPVの販売を開始し、また新しい重要な一歩をこの市場に踏み出した。このわかりやすいネーミングの新型ドローンは、前回同様、ヘッドマウントディスプレイを使ったドローン飛行を、買ってすぐに楽しみたい人のためのソリューションを提示している。

DJI FPVは、DJIのエコシステムとドローン市場全体の両方にまたがるおもしろい領域を占めるものだ。FPVは、主に上級のホビイストやレーサーの領域だったが、この新型モデルは、ドローンの初心者から中級者を対象にしている。つまり、箱から出してすぐに飛ばせるというものだ。ただしレーシング用モデルとは違ってモジュラー化されておらず、カスタマイズには対応していないため、スピードを求めた改造などはできない。

画像クレジット:Brian Heater

このモデルにはいくつかの初心者向けモードと、新しいモーションコントロールのオプションがあり、学習曲線はなだらかだ。このドローンは、DJIの数世代にわたる消費者向けハードウェアとソフトウェアの上に構築されている。それは画像処理と飛行制御の両方にいえることだ。アプリにはフライトシミュレーターまで組み込まれており、高価なハードウェアを木にぶつけてしまう前に、バーチャルで飛行訓練ができる。

もう1つ、言っておくべきことがある。このシステムの価格は1299ドル(日本では税込15万4000円)ということだ。この価格には、ドローンと第2世代のFPVゴーグルとコントローラーとバッテリーが含まれる。モーションコントローラーは別売りで199ドル(税込1万7600円)、予備のフライトバッテリーはFly Moreコンボ(税込3万3000円)に含まれる。ドローンの価格差は実に大きく、レース用のものとなるとかなり高価だ。DJI FPVの価格は、799ドル(日本では税込10万5600円)のMavic Air 2と、Hasselblad(ハッセルブラッド)のカメラを搭載した1599ドル(税込19万7560円)のMavic 2 Proの中間に位置する。DJI Gogglesが単品で570ドル(税込5万721円)ということを考えると、まったく法外な金額とは言えない。

画像クレジット:Brian Heater

DJIヨーロッパのクリエイティブディレクターは、プレスリリースにこう書いている。

DJI FPVを箱から出せば、他に類のないハイブリッドドローンの最高のテクノロジーを即座にお楽しみいただけます。レーサーのように飛び、通常のドローンのようにホバリングし、自作ドローンのように加速し、他のどのドローンよりも早く停止できます。DJI FPVで世界中の人々が、技術に怖じ気づいたり、時間をかけて一から組立たりする必要は一切なく、没入感あふれるドローン飛行の完ぺきなスリルを味わえるようになります。

この分野の評価としてはかなり高いほうだ。これは、この成長分野への入口となるわけだが、高品質で信頼性の高いドローンが作れるメーカーの既製品を買うという安心感が背中を支えてくれる(この分野の製品を買えば何かにつけトラブルが発生するものだ)。

画像クレジット:Brian Heater

これは本格的なレース用ドローンではないが、同社で人気のMavicシリーズよりはレーサーに近い飛行が楽しめるデザインになっている。事実、最大時速140キロメートル、停止状態から時速100キロメートルに加速するまで2秒というモードもある。初心者は、それに挑戦して高度な一人称視点の撮影ができるようになりたいと思うのは当然だ。だが、ノーマルモードからマニュアルモードに切り替えれば、自動ホバリングと障害物センサーの機能はオフになり、たちまち1300ドルのドローンは取り返しのつかないダメージを被ることになる。

ゴーグルにも3つのモードがある。低遅延HDの高品位モードは、60fpsで1440×81ピクセル。50fpsにすれば視野角がもう少し広がる。低遅延モードではフレームレートが最大120fpsまで上がる。オーディエンスモードでは、1つの映像を最大8台のゴーグルで同時に見ることができる。ドローン本体には、120Mbpsでの4K / 60fpsの動画撮影が可能で1軸ジンバルのスタビライザーが付いたカメラが搭載されている。また最大で4倍のスローモーション撮影が可能だ。

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    画像クレジット:Brian Heater
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DJI FPVは本日、米国時間3月2日より販売が開始される。

【Japan編集部】日本でもDJIのページで購入することができる。

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カテゴリー:ドローン
タグ:DJIFPV

画像クレジット:Brian Heater

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(文:Brian Heater、翻訳:金井哲夫)

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