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年金基金の透明性プラットフォームを構築するClearGlass Analyticsが約3.9億円調達

フィンテックスタートアップであるClearGlass Analytics(クリアグラス・アナリティクス)は、自社のプラットフォームのために260万ポンド(約3億9000万円)の資金調達ラウンドをクローズした。このプラットフォームは、年金やより広範なアセットマネジメント市場のような長期貯蓄市場における手数料の透明性を高めることを目的としている。

この260万ポンドのシードラウンドには、欧州のVCであるLakestarOutward VCの他、資産運用と年金基金の両方の世界からのエンジェルが数名含まれている。年金受託者であるRuston Smith(ラストン・スミス)氏、英国の年金業界団体PLSAの議長であるRichard Butcher(リチャード・ブッチャー)氏、JPモルガンアセットマネジメントの元グローバルヘッドであるChris Wilcox(クリス・ウィルコックス)氏、さらに元JPモルガンの従業員のRob O’Rahilly(ロブ・オライリー)氏、Sikander Ilyas(シカンダー・イリヤス)氏、Alex Large(アレックス・ラージ)などだ。

ClearGlassは、1兆5000億ポンド(約225兆円)の成熟した「確定給付」年金制度市場をターゲットにしており、現在500を超える確定給付年金基金と連携していると主張する。今回の資金を使って英国の確定拠出年金市場に進出し、欧州とアフリカでの基盤強化に動く。

ClearGlassはアセットマネージャーとそのクライアントとの間でデータインターフェイスとして機能する。次に、年金基金はプラットフォーム上ですべての投資コストを1カ所で確認できるため、より多くの資産運用会社や他のサプライヤーから通常よりも多くのデータを取得できる。これは、ファンドが投資の管理に支払っている金額の「真のコスト」を確認するのに役立つ。同社は、場合によっては予想の2倍以上になる資産管理のコストを明らかにできると主張している。

同社は最近、400以上の資産運用会社のコストとパフォーマンスの分析を行った。ほとんどの英国の資産運用会社はデータの配信、品質、精度の最低基準を満たしていたが、30社(一部の大手プレイヤーを含む)はテストに合格しなかったことがわかった。

同社は、FCA(英金融行為規制機構)の要請により以前、コスト透明性基準を開発した世界銀行およびFCAの専門家であるChristopher Sier(クリストファー・シエール)氏と、共同創業者のRitesh Singhania(リテシュ・シンガニア)氏およびKunal Varma(クナル・バルマ)氏が創業した。

創業者でCEOのシエール氏は次のように述べた。「コストが思っていたよりずっと大きかったというのは衝撃だと思います。しかし、そうした増分コストは常に存在し、公開されてこなかっただけです。今ではそれを特定して変化をもたらすことができます。測定していないものは管理できません」。

TechCrunchとのインタビューでCOOのシンガニア氏は、年金基金に関するデータを取得することは通常「非常に困難で複雑です。そして第2に、データを取得したとしてもファンド間で比較ができないため、データを見ても何だかさっぱりわからないという状態でした。私たちがやったことは、私たちがマネージャーと年金基金の間のコミュニケーションラインになるということです。資産運用会社と年金基金の間のコミュニケーションを支援するテクノロジーを開発し、そのデータを収集して確認できるようにしました。そして最後に、理解するのに20時間も費やす必要がないものを提供します」と述べた。

ClearGlassは、Founders Factoryアクセラレーターによってインキュベートされた。

カテゴリー:フィンテック
タグ:ClearGlass Analytics資金調達年金

画像クレジット:ClearGlass Analytics

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(文:Mike Butcher、翻訳:Nariko Mizoguchi

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