Googleは3月9日(現地時間)、2011年に初めて発売されたChromebookが10周年を迎えるあたり、それを記念して多数の新機能を追加したChrome OS M89をリリースしました。
まず、カバンの中や手の届かない場所にあるAndroidスマートフォンをChromebook上から操作できるPhone Hub機能が追加されます。バッテリー残量や電波強度を確認できるほか、テキストメッセージに返信したり、テザリングを開始したりがChromebook側から可能になります。また、Android上で最後に開いたChromeブラウザのタブも表示できます。Windowsで利用できる、スマホ同期のChromebook版といった機能です。
また、同じGoogleアカウントでログインしている場合に、Androidなどで接続しているWi-Fiにパスワードなど入力することなく接続できるWi-Fi同期の対象デバイスも拡張されます。
さらに、今後数ヶ月でChromebookでもNearby Shareが利用できるようになります。Chromebook同士のほか、Androidデバイスとも簡単にファイルの共有を行えます。
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スクリーンキャプチャ機能も強化され、ショートカットを利用しなくても使えるよう、クイック設定メニューにメニューが追加され、この機能では動画として記録するスクリーンでコーディングも利用できます。キャプチャしたものは、トートと呼ばれるエリアに表示されます。このエリアはキャプチャのほか、直近でダウンロードしたファイルなどが自動的に表示され、よく使うファイルなどを固定しておくことも可能です。
また、クリップボードもアップデートされ、直近5つまでの内容を保持可能となります。クリップボードは、Everythingボタン+Vでアクセスできます。
仮想デスクも強化され、最大8つのワークスペースに対応。再起動しても、すべてのウィンドウがもとのデスクに復元されるようになったとのことです。
これらの新機能含むChrome OS M89はすでにリリースされており、対応デバイスには準備アップデートが配信されます。
Chromebookは、日本ではいまひとつ盛り上がりに欠けていましたが、文部科学省のGIGAスクール構想や、コロナ禍による在宅学習の増加なども受け、教育シーンを中心に徐々に導入が増えてきているようです。
Androidとの連携強化や、クリップボート、トート機能など使い勝手の改善も図ってきた今回のアップデートにより、さらに勢力を拡大できるのか、今後に注目したいところです。
(Source:Google(1)、(2)。Engadget日本版より転載)
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