Volkswagen AG(フォルクスワーゲンAG)は世界最大の電気自動車メーカーとしての地位を確立するために、2030年までに欧州で40GWhのバッテリーセル生産工場を6カ所運用する計画を発表した。
これを達成するためにVolkswagenはスウェーデンの電池メーカーであるNorthvoltに10年間で140億ドル(約1兆5300億円)規模の発注を行ったが、これは計画中の6カ所の工場のうちの1つにすぎない。2025年にはドイツの第2工場でも生産を開始する予定だ。
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Volkswagenはまた、中国、欧州、米国の充電インフラへの本格的な投資も発表した。欧州ではパートナーであるIONITYとともに急速充電ネットワークを1万8000ステーションに、中国では合弁会社であるCAMS New Energy Technologyを通じて1万7000カ所の充電ポイントに、そして米国では急速充電ステーションを3500に増やすことを目指している。
Volkswagen初となるバッテリー関連のイベントは、Tesla(テスラ)のBattery Dayを記念して行われたものだが、その中には、コストを最大50%削減する斬新的なバッテリーの化学研究も含まれていた。このバッテリーセルは同社が2010年代半ばに予想されている固体電池セルへの移行への道を開くものでもある。Volkswagenは固体電池メーカーのQuantumScapeに多額の投資を行っている。
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Volkswagenの新しい 「Unified Premium Battery」 プラットフォームは2023年に発売され、同社のEV車両の80%で使用される予定だ。この新しいバッテリーを最初に搭載した最初のモデルであるAudi Artemisは、2024年に発売される予定となっている。
Volkswagenの大型トラックおよびバスのブランドであるScania ABも、EVシェアの拡大を計画している。水素燃料電池を選択した他の主要なトラックメーカーとは異なり「大型輸送部門の電動化は間違いなく可能である」と同社の代表者らは述べた。
バッテリーの寿命についてVWは、Hydrometallury(ハイドロメタリー)と呼ばれるプロセスにより、バッテリーを最大95%までリサイクルできると述べている。
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(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:塚本直樹 / Twitter)