2021年1月にTikTokはプライバシーの設定をアップデートし、デフォルトでティーンのユーザーに対する制限を強化した。米国時間3月16日、Instagramもこれに続いてティーンのプライバシーに関してアップデートした。ただしInstagramはTikTokのようにデフォルトでティーンのアカウントのプライバシーを強化するのではなく、成人がティーンのInstagramユーザーとやりとりすることを難しくしたのが主な変更点だ。
Instagramは、成人ユーザーが自分をフォローしていないティーンに連絡できないようにする新しい安全機能を公開中だとしている。このルールの例外として、成人の家族と、家族の友人などプラットフォーム上で信頼される成人のみがティーンとやりとりできる。成人が自分をフォローしていないティーンにダイレクトメッセージを送ろうとすると、送れないという通知が返ってくる。
ティーンがすでに成人とつながっていてダイレクトメッセージのやりとりをしている場合、成人が18歳未満のユーザーに大量の友達リクエストやメッセージを送るなどの疑わしい行動をするとティーンに警告が送られる。このツールでティーンが会話を終わらせる、ブロックする、報告する、今後の連絡を制限するといったこともできる。
Instagramによれば、アプリ内の「発見」や「リール」などで成人がティーンを見つけてフォローすることも難しくなるという。具体的には、成人に対してアプリの「おすすめ」ユーザーのセクションでティーンのアカウントの表示が制限され、公開された投稿ではティーンのコメントが非表示になる。
同社は、アプリ上で年齢を偽っているティーンを発見する新しいAIと機械学習のテクノロジーを開発中であることも補足した。ティーンがアプリにサインアップする際に生年月日をごまかしたとしてもこの機能が働くかもしれないが、まだ完全に動作しているわけではない。
今回のアップデートとしては他に、保護者向けとしてアプリの「保護者ガイド」に記載された安全のための新しいリソースや、ティーンに対してアプリで公開アカウントを持つ意味を説明し非公開の設定を選択するように促す教育用資料がある。
TikTokがティーンにとって安全なプラットフォームにしようと力を入れているこの時期に、こうした機能が公開されたことは注目に値する。TikTokはデフォルトの設定を変更するだけでなく、2020年にはペアレンタルコントロールも追加した。TikTokは2020年にペアレンタルコントロールのメカニズムをアプリに直接組み込むという異例の措置をとった。これにより保護者が子どものTikTokアカウントにリンクして、子どものプロフィールのプライバシーや子どもがアプリ上でできること、表示されるフィードをもコントロールできるようになった。TikTokはこの機能の公開後もコントロールの拡大を続け、これを核心と考えていることがうかがえる。プライバシーとペアレンタルコントロールをエクスペリエンスの重要な部分と位置づけることにより、TikTokはティーンのソーシャルメディア利用を制限しようとする保護者から認められる。こうしてTikTokのユーザー数が増え、ティーンが時にはInstagramを使っていた時間を削ってTikTokを長時間利用することにつながる。
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タグ:Instagram、ペアレンタルコントロール、ティーンエイジャー
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(文:Sarah Perez、翻訳:Kaori Koyama)