チームラボは、岡山県岡山市に明治時代に建てられた旧醤油蔵「福岡醤油ギャラリー」の地下に黒い水が広がる茶室を制作。そこで四方に広がる黒い水に浮かぶランプと、来場者が手にするお茶が引き込み現象を起こし共鳴するというアート作品が2021年4月15日より展示される。
ちなみに、「引き込み現象」とは、異なるリズムが互いに影響を受けてそろっていくことを指す。2つの時計の振り子やホタルの光の点滅などがいつのまにかそろっているという現象がその一例だ。
黒い水に浮遊するランプ
黒い水のうえには暖かな光を発するランプが浮遊し、自律的にさまざまなリズムで明滅する。そのリズムが周囲に影響を与え、引き込み現象を起こすという。また、ランプは人が押すと倒れ、起き上がるときに音色を響かせながら本来のリズムに戻り明滅するようだ。
お茶もランプも共鳴する
お茶は持ち上げると音色を響かせ輝き、本来のリズムを取り戻す。そして、飲みほすと光は消え、周囲に与える影響もなくなるという。
同作品の展示期間は2021年4月15日~2022年3月31日まで。入場料はお茶1杯の料金を含めて一律1,000円となっている。
「引き込み現象」は、物理現象・神経生理・生命系・生態系などさまざまなシーンで起こるというが、普段あまり気にしないという人がほとんどだろう。この作品のランプやお茶に統一された指揮系統や意思がないにもかかわらず、共鳴し連動する様子は、自然に秩序をが生まれるプロセスをシンプルに表現しているのかもしれない。
- Original:https://techable.jp/archives/150595
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:樋口