ブロックチェーン技術を用いたアプリケーション開発を行うdouble jump.tokyoとスクウェア・エニックスは3月17日、ブロックチェーン技術を活用したコンテンツ開発での協業を開始すると発表した。
今回の提携では、NFTデジタルシールの販売・システム開発を共同で実施。スクウェア・エニックスは、同社初のNFTデジタルシールとして「ミリオンアーサー」シリーズを2021年夏に販売・展開予定としている。販売は公式サイトで行う予定。
NFT(Non-Fungible Token。ノン・ファンジブル・トークン)は、ゲームのキャラクターやアイテム・トレーディングカードから、アートや権利のデジタル化まで、様々なユースケースが期待される代替性のないトークンを指す。代表的な規格としては、Ethereum(イーサリアム)のERC-721があり、「所有、譲渡、譲渡の委任」が定義されている。
今回のNFTデジタルシールでは、購入者情報がブロックチェーン上で記録され、シリアルナンバーやロットナンバー、使用状態(デジタルシールとしての使用履歴)といったデータをシール自体に紐づける。このため、コピーや複製などを行えず、さらにシールごとにデザインの違いなどを持たせることで、デザイン面からも唯一無二のデジタルシールを所有可能となるとしている。
スクウェア・エニックスは、ブロックチェーンとデジタルエンタテインメントの親和性に注目し、数年前から技術の調査や応用の可能性の検討を行っていたという。今後、ブロックチェーンを利用し、ゲーム内などでのユーザー間コミュニケーションの活性化などの可能性を模索するとともに、それらを通じた新たなデジタルエンタテインメントンテンツの創出やビジネスモデルの構築を目指していくとしている。
2018年4月設立のdouble jump.tokyoは、ブロックチェーン技術を用いたゲームおよびアセットの開発・運営・販売を手がけるブロックチェーンゲーム専業開発会社。
数多くのゲーム(モバイルソーシャルゲーム、PCオンラインゲーム、家庭用ゲームなど)およびプラットフォームの開発・運営、ブロックチェーン技術および暗号資産を含むファイナンスにおけるノウハウを有するメンバーが参画している。
同社のブロックチェーンゲーム「My Crypto Heroes」(マイクリプトヒーローズ)は2019年8月、DappRadarにおいて、ブロックチェーンゲームとして世界No.1のユーザー数、トランザクション数を記録した。
関連記事
・国内NFT市場形成に向けdouble jump.tokyo、CryptoGames、スマートアプリが業務提携、NFT発行から販売まで支援
・BeepleのNFT作品が75億円で落札、アート界に変革の兆し
・デジタル資産「NFT」を今、フォローすべき理由
・F1公式ライセンス取得のブロックチェーンゲーム「F1 Delta Time」がイーサリアム手数料高騰問題解決へ
・コインチェックがブロックチェーンゲーム「The Sandbox」の土地取得、自社NFTマーケットプレイスで一部分譲予定
・スマートアプリがPolygon利用しNFTマーケット事業に向けイーサリアム手数料高騰問題に取り組む
・暗号資産取引所コインチェックがNFTマーケットプレイス運営のメタップスアルファを子会社化
・アート領域でブロックチェーン活用に取り組むスタートバーンがアート媒体「Tokyo Art Beat」とタッグ
・異なるブロックチェーンやアプリ間でNFTを相互利用するための共通仕様「Oct-Pass」を策定開始
カテゴリー:ブロックチェーン
タグ:Ethereum(製品・サービス)、NFT(用語)
ERC-721(用語)、スクウェア・エニックス(企業)、double jump.tokyo(企業)、ブロックチェーン(用語)、日本(国・地域)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2021/03/17/double-jump-tokyo-square-enix/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Takashi Higa