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ドイツ生まれの「フェネックグリル」はフタをかざすだけでおいしさが桁違い!

【アウトドア銘品図鑑】

バーベキューの本場はアメリカですが、ヨーロッパも負けていません。とくにソーセージとビールがおいしいドイツは、自宅でも公園でもみんな気軽にバーベキューを楽しんでいるほどポピュラーです。

日本で主流のチャコールグリルだけでなくガスグリル、電気グリルもあり、サイズも熱源もバリエ豊富。そんなドイツで、A4サイズで持ち運びしやすく、香ばしく焼き上がる「フェネックグリル」(2万3000円)が登場したところ、グリル選びの目が肥えているドイツ人が、その使い勝手の良さとタフさで絶賛したそうです。

日本では昨年秋にクラウドファンディングで先行販売し大成功を納めましたが、3月19日に販売再開すると聞きさっそく取り寄せてみました。

 

■組み立ては工具不要

ケースを開いてプレートを組み合わせるだけでカマド型のバーベキューコンロが完成します。順番さえわかれば、1分ほどで組み立てられます。

収納サイズはA4よりも少し小さい29.5×19.3×2.5cm。総重量は3.1kgと、コンパクトな割に重量はまあまああるので、見た目だけでひょいと手にすると「重っ」と感じるかも。とはいえ片手で持てるのでご安心を。

▲左上がケース。上段中央は背面板で右上がフタ。左下は焼き網とハンドル、その横と一番右が側板、下段中央の3枚は上から炭床、後ろ側の底床、前側の底板

ブラック塗装の美しいアルミケースを開けば、9つのステンレスパーツが収まっています。ちなみにケースは灰受けとして利用できます。無駄がないところがドイツブランドっぽいですね。

ギザギザがいっぱいある側面の板と底板を組み合わせてケースに載せておきます。底板は縁があるほうが前側になります。

次は背面板。背面板は下側のスリットが斜めに深く伸びているので、先に下側をはめておくとスムーズに取り付けられます。

背面板は基本左右同じカタチですがブランド名が切り抜かれています。裏表、どちらにするか悩ましいですがブランド名が読めるほうを手前にすると、料理の写真を撮るときに映えます。

炭床を載せます。こちらも底板にスリットが入っているので、ここに炭床のポッチをはめます。炭への着火では、炭床の下に火をつけた着火剤を置き、炭床の上に炭をたっぷり載せるだけ。簡単です。

焼き網とフタを取り付ければ完成です。

28.4×19.3×27.7cmで、ソロ〜デュオにちょうどいいサイズ。幅90cmの小さめテーブルに載せても周囲に皿を載せる余裕はありますが、フタを使うと裏側から手を伸ばせないので、裏側が食材や調味料などの保管場所になりそうです。

 

■フタの効果とは?

風の影響を受けにくく、蓄熱性に優れたカマド型のバーベキューコンロ。これにフタをプラスするとどんな効果があるのでしょうか。

「フェネックグリル」の魅力のひとつがフタ。フタと言っても完全に閉じるものではなく、ただグリルの上を板で覆うだけです。

食材を焼いていると、脂が炭に落ちて香ばしい煙が立ち上ります。フタがないとそのまま飛ばされてしまいますが、背面板とフタのおかげで短時間ではありますが煙がとどまり、いい香りをまとうんですね。

また、背面パネルとフタのおかげで熱を蓄えるため、肌寒い時期でも効率よく調理できるし、乾燥も防いでいるようです。

フタを開いて焼けば、仕上がりはパリッ。好みの焼き方に調整できるのが気持ちいい。

火力調整は焼き網の高さを変えて調節します。高さ調節は4段階。付属のハンドルを差し込めば安全に移動できます。

付属の焼き網は1枚ですが、別売で追加焼き網(3000円)と追加鉄板(4000円)が用意されています。

焼き網を2枚同時にセットすれば、じっくり焼きたいものは上、サッと焼き目をつけたいものは下にという具合に使えます。鉄板と焼き網で2階建てだと、鉄板をしっかり熱してから焼き網を下にセットすれば、鉄板焼きと網焼きを同時に楽しめます。

なお、1枚だけを上下に動かすのは簡単ですが、途中で下に網や鉄板を差し込む・取り外すときは、上の板を取り外してからでないとできません。2枚使うときは注意が必要です。

鉄板の場合は上に炭を載せてオーブン料理ができるんです。うっかり鉄板のハンドル穴に炭を近づけすぎて、細かな灰が落ちてしまいましたが、ピザもグラタンもきれいな焼き色がつきますよ。

耐荷重は5kgなので、小さいスキレットなら余裕で載せられました。

*  *  *

「フェネックグリル」は、フェラーリやポルシェのパーツを作っているドイツの工場で製作しています。バネやネジがなく、プレートを組み合わせるだけのバーベキューコンロは、故障の心配がないのはいいんですが、熱でゆがむと組み立てるのが大変。
その点、「フェネックグリル」の本体(フタを除く)は約2mmのステンレス、鉄板にいたっては2.5mm厚ステンレスのためそうそう変形しそうにありません。

まじめで堅実なドイツらしさを感じられるバーベキューグリルに仕上がっていました。

>> FENNEK Grill

 

<取材・文/大森弘恵

大森弘恵|フリーランスのライター、編集者。記事のテーマはアウトドア、旅行、ときどき料理。Twitter

 

 

 

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