サイトアイコン IT NEWS

日本IBMが量子コンピューター「IBM Q」を神奈川県・かわさき新産業創造センターに設置、2021年中に稼働

日本アイ・ビー・エム(日本IBM)は3月23日、東京大学とIBMによる「Japan IBM Quantum Partnership」で表明していた「IBM Quantum System One」の国内設置拠点について、「新川崎・創造のもり かわさき新産業創造センター」(KBIC)に決定したと発表した。稼働開始は本年中を予定。

ここに設置される量子コンピューターについては、東京大学とIBMの契約に基づき東京大学が占有権を有する。東京大学はこのシステムを活用し、企業、公的団体や大学等研究機関と量子コンピューターの利活用に関する協力を進める。

かわさき新産業創造センターは、「新川崎・創造のもり」地区に位置する産学交流によるインキュベーション施設。2012年よりIBM東京基礎研究所のサイエンス&テクノロジー・グループが東京大学と共同で社会連携講座を開設しており、次世代ITに関するハードウェア研究を続ける研究拠点でもある。

量子コンピューターの常時安定稼働には電気・冷却水・ガスなどのインフラの安定供給や耐振動環境が必要で、KBICは川崎市の全面的な支援により安定稼働に最適な環境を実現しているという。量子コンピューターを安定稼働させることで、同研究所が現在東京大学と進めている研究活動が加速することが期待されるとしている。

関連記事
最優秀者は東大・長吉博成氏、日本IBMが量子コンピューターの競技プログラミングコンテストの結果発表
IBMが量子ロードマップを公開、2023年には1000量子ビットマシンを実現へ
IBM、CESで史上初の商用量子コンピューターを発表――20Qビットだがパイオニアとして大きな意義
IBMが53量子ビットの量子コンピューターを近日公開
AIではなく、量子コンピュータが我々の将来を決める

カテゴリー:ハードウェア
タグ:IBM(企業)Q System東京大学(用語)量子コンピュータ(用語)日本(国・地域)

モバイルバージョンを終了