大手銀行にデジタルバンキング技術を提供するロンドンのフィンテックMenigaは、1000万ユーロ(約12億9000万円)の追加資金調達を完了した。
このラウンドをリードしたのはVelocity CapitalとFrumtak Venturesだ。またIndustrifonden、英国政府のFuture Fund、既存顧客のUniCredit、Swedbank、Groupe BPCE、Íslandsbankiも参加した
Menigaによると、調達した資金は研究開発への継続的な投資、特に炭素支出に関するグリーンバンキング商品のさらなる開発に使われる。また、営業チームとサービスチームを強化にも充てられる。
ロンドンに本社を置き、レイキャビク、ストックホルム、ワルシャワ、シンガポール、バルセロナにオフィスを構えているMenigaのデジタルバンキングソリューションは、銀行(およびその他のフィンテック企業)が個人金融データを使用して、オンラインおよびモバイルサービスを革新することを支援する。
同社のさまざまな製品には、銀行のレガシー技術インフラと最新のAPIとの間のギャップを埋めるソフトウェアレイヤーが含まれており、消費者に優しいデジタルバンキング体験の構築を容易にする。この製品群はデータアグリゲーション技術、個人および企業の財務管理ソリューション、キャッシュバック報酬、取引ベースのカーボンインサイトを網羅している。
MenigaがTechCrunchに語ったところによると、過去1年間で同社のデジタルバンキング製品とサービスに対する需要は大幅に増加したという。これにより、同フィンテック企業は17カ国で合計18のデジタルバンキングソリューションをローンチした。
このような需要に応えるために、銀行は持続可能性や気候変動への対応に関心を持つ世代の顧客を惹きつけ、維持する必要がある。そこで登場したのが、Menigaのグリーンバンキングソリューションだ。Carbon Insightと名づけられたこのソリューションは個人の金融データを活用して、モバイルバンキングを利用する顧客が二酸化炭素排出量を追跡し、理論的には削減することができる。
具体的には、ユーザーは一定期間の二酸化炭素排出量の推定値を追跡できる(特定の支出カテゴリーに分類可能) 。個々の取引の推定二酸化炭素排出量を追跡したり、自分の全体的な二酸化炭素排出量や支出カテゴリーの二酸化炭素排出量を他のユーザーと比較したりすることもできる。
Inslandsbankiは2021年2月、MenigaのCarbon Insightソリューションを自社のデジタルバンキングサービスに実装した最初の北欧の銀行となった。
カテゴリー:フィンテック
タグ:Meniga、二酸化炭素排出量、資金調達
画像クレジット:Meniga
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(文:Steve O’Hear、翻訳:塚本直樹 / Twitter)