ソニーによる立体音響技術「360 Reality Audio(サンロクマル・リアリティオーディオ)」の国内導入が、Amazon music HD、deezer、nugs.netといった音楽配信・ライブ配信サイトで4月16日よりスタートします。サービス導入に先駆けて、「360 Reality Audio」の目指す“「超」臨場感”をいち早く体験してきました!
■立体音響技術「360 Reality Audio」とは
「360 Reality Audio」はソニーが開発した立体音響技術です。そのコンセプトは、音楽ライブのような臨場感の再現にあります。
従来の2chなどのステレオ方式ではなく、映画でも採用の進むオブジェクトベースの技術によって、ボーカルや楽器の音を、レベル別に最大10/16/24オブジェクトとして360度全球に位置情報と共に収録。技術的にはMPEG-H 3D Audioがベースとなっています。
すでに国内でも「360 Reality Audio」の音源の制作環境も整備済み。ついに4月16日より国内でもアプリが解禁され、スマホ、ヘッドホン、ウォークマン、スピーカーなど体験が可能になります。
「360 Reality Audio」を最も手軽に体験できる方法はスマホ。立体音響のデコードはアプリで実現するもので、「360 Reality Audio」の立体音響はiPhoneも含めた全スマホ、そして全イヤホン・ヘッドホンで利用可能。ただし、ソニー認定ヘッドホン全33モデルを利用する際のみ個人最適化という特別な機能が開放されます。
「360 Reality Audio」の個人最適化というのは、個々に異なる耳の形の影響によって鼓膜付近で起きている音響変化、個人で異なる音や空間の知覚のズレを解決する技術です。実際の補正は、
ソニーのヘッドホンアプリ「Headphones Connect」を起動
↓
指示に従って左右の耳をスマホのカメラで撮影
↓
耳の写真をクラウドに送信して音響変化のデータベースとマッチング
↓
音質補正パラメーターをダウンロード
という流れです。個人最適化は撮影にかかる時間も含めて数分。ちなみに、カメラのないウォークマンでも個人最適化手段が用意されています。
個人最適化を終えて「360 Reality Audio」の音源を再生してみると…音楽の“立体音響感”が本当にスゴい!
ソニーのワイヤレスヘッドホン「WH-1000XM4」で国内でも提供予定の楽曲を聴くと、リスナーを取り巻くように歌声は中央の頭斜め前、ギターやドラムは距離のある遠方と、音の位置・距離、鳴っている空間の立体感をハッキリ知覚できます。過去にも3Dオーディオと呼ばれる技術は存在しましたが、「360 Reality Audio」の再現の精緻さはぶっちぎり。音楽を演奏しているスタジオにそのまま飛び込んだような、リアル過ぎる臨場感の世界です。
もっとスゴいのが、ソニーの「Artist Connection」アプリで独占提供されるザラ・ラーソンの映像コンテンツ。ライブステージ上をカメラが大胆に動き回り、歌声、楽器の位置感も移動していきます。ライブ会場に足を運んでもそんな体験はできない訳で、これはもう“「超」臨場感”ですね。
同時にスピーカーで「360 Reality Audio」を体験できるシステムとして、「SRS-RA5000」(6万6000円)、「SRS-RA3000」(3万6000円)も登場。部屋のなかでワンボディのスピーカーを設置するだけで立体音響を体験できます。
試してみると、目の前にあるワンボディのスピーカーの位置ではなく、その周囲、上方まで使った空間に音空間が広がる、これまでにない感覚です。ひたすら立体音響の正確さを追求するヘッドホン体験と異なり、スピーカーは部屋が音楽で包み込まれるような、心地良いリスニング体験といった雰囲気です。
「360 Reality Audio」の配信予定作品は、ソニーミュージック、ワーナーミュジックジャパン、ポニーキャニオンらの参加によって、邦楽では大滝詠一や私立恵比寿中学、Doul、Little Glee Monster、鬼頭明里、森高千里も参加し4000曲以上。
Amazon music HD、deezer、nugs.net契約者なら無料で体験できる「360 Reality Audio」。特にソニー認定イヤホンで「360 Reality Audio」個人最適化した立体音響効果は、必聴です!
<取材・文/折原一也>
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- Original:https://www.goodspress.jp/reports/363031/
- Source:&GP
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