【特集】いま買うべきキャンプギア
手軽さを追求するならガスバーナーだが、渋いアルコールも捨てがたい。ワイルドな焚き火はスタイルもサイズも豊富にある。どれを選ぶか存分に悩もう。
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アウトドアめしの成否を司るのが熱源だ。いろいろな燃料の火器があるが、もっとも手軽なのがガス仕様。それもCB缶仕様なら居酒屋の鍋料理で使っているコンロと操作性はほぼ同じ。キャンプビギナーでも戸惑うことなく扱える。
一方、OD缶は火力が安定感するし、コンパクトに収まるのでよりアクティブに活動したい人向きだ。どちらもOリングの確認くらいで難しいメンテナンスは特にない。
液体燃料はアルコールストーブをのぞき、着火の手間がかかるものの、どれもランニングコストがすこぶる低くて、低温時にも強い。どこの国でも燃料が手に入るため海外キャンプ旅向きだったが、最近は燃料を抜いただけでは飛行機に持ち込めなくなったのが残念。
ガソリンや灯油を使う火器は定期的にメンテナンスを行わないと不具合が発生するが、分解・洗浄が苦にならない人であれば、自分が使った道具を子や孫へプレゼントするのも夢ではない。
木炭、薪は手に入れやすく、キャンプらしい熱源だ。雨の日や寒い日は多少手間どるが、それもまたいい経験となるだろう。固形燃料と成形炭はそのまま熱源として使えるし、着火剤として手に入れておくと心にゆとりができる。
■OD缶
指定メーカーのものしか使えないが操作性は良好。燃料は各社2～3種類の容量から選べるためスケジュールにあわせて調整できる。それに寒冷地用を用意すれば寒い時期でもドロップダウンの不安が激減する。ギア感が高いストーブでもある。
1. 容量違いの缶も使える新発想
コールマン
「シングルガスストーブ 120A」（8900円）
20×20cmというガッチリと大きなゴトクを用いており、8インチダッチオーブンを使用できる。230gの場合は高さを2段階に変えられて、ローの場合は缶そのものをスタンド代わりにするアイデアが秀逸だ。サイズ：（ハイ）約37×23×H23cm、（ロー）約31×23×H15cm 重量：2.3kg 火力：2150kcal/h
2. 高い熱効率を維持しつつ重量わずか200g
ジェットボイル
「スタッシュ」（1万9250円）
クッカーとバーナーを新しく見直すことで、ジェットボイルのお家芸＝高い熱効率を損なうことなく、重量は大幅ダウン。付属のクッカーは直径がやや広く調理も食事もしやすくなっている。シェラカップなどほかの鍋も使用可能。サイズ：φ13×H11.2cm（収納時）、重量：200g、火力：1134kcal/h
■CB缶
家庭でも馴染み深いCB缶は全社共通。指定ブランドで本来のパワーを発揮するものの、いざというときは他社製燃料を使えることが最大のメリット。自宅でも使うなら安全装置付きの屋外・屋内兼用のストーブを手に入れよう。
3. シンプルを極めたツーバーナー
SOTO
「2バーナーST-527」（実勢価格：1万4000円前後）
汁受けはガルバリウム鋼板、本体とフタはメラミン塗装を施したスチール製で使用後の手入れが簡単に終わる。別売パワーブースター（2750円）を取り付ければ低温下や連続使用時の火力低下を防いでくれる。サイズ：54.5×33×H54cm、重量：約5.1kg、火力：ST-760使用時3300kcal/ｈ
4. ゴトクを畳んで小さく収納
FORE WINDS
「フォールディングキャンプストーブ」（1万6500円）
CB缶を装着するケースにバーナー部が収納されており、使用後はスタンドとゴトクを折りたたんでこの中へ入れ、立てて保管できる。ステンレス製のヒートシールドを装備しているので、テーブルへのダメージも軽減。デザインも美しい。サイズ：31.7×28.8×H12cm、重量：約1.6kg、火力：1900kcal/h
■アルコール
液体燃料のストーブにありがちなプレヒートもポンピングも不要。マッチなどの炎を近づけるだけで静かに燃焼しはじめるので、ひっそりキャンプをしたい人向き。また、複雑な構造はなく非常に軽量で、破損の心配もほぼなくサブバーナーとして持っておきたい。
5. 燃料をいれたまま持ち運びOK
スノーピーク
「火焔ストーブ コーエン」（7678円）
バーナーはフタ付きで燃料をいれたまま持ち運べ、火力調整も可能。あえて炎が赤く見えるように調整しておりやけどの不安を軽減している。別売のバイオエタノールフューエル（1L：2050円）を使えば炙り料理も安心。サイズ：φ7.5×H5cm・ゴトク13×12.5×H9cm
■炭&薪
ガスや液体燃料とは違い、着火から料理向きの火になるまで時間がかかるが、キャンプらしさを感じるのはピカイチ。火起こしも火力調整も手間に思うが、着火しやすい成形炭や送風機能付きを選べばその手間は大きく軽減できる。
6. 火鉢みたいにちびちび炙って
ロゴス
「LOGOS カマド CHA!」（5390円）
火鉢のように炭をいれて茶をいれたり、食材を炙ったり。ゴトクを使えばクッカーでの炊飯も可能だ。別売の成形炭、エコココロゴス・ミニラウンドストーブ3（517円）を使えば1分で料理向きの火になる！ サイズ：φ14×H13.5cm・ゴトクφ13.5×H0.6cm、重量：490g
7. 独自構造で吊り鍋料理が得意
ユニフレーム
「焚き火ベースsolo」
既存の焚き火ベース450を奥行きは48cm、高さも24cmサイズダウン。ただソロ向きにリサイズしただけではなく、市販薪がそのまま入るなど勘所を押さえた設計だ。別売の焚き火鍋18cm（3300円）との相性も良好。サイズ：46×49×H55cm、重量：3.8kg
8. スマホで火力をコントロール
バイオライト
「ファイアピットPLUS」（3万4100円）
スマホアプリで操作できる送風ファン付き焚き火台。送風ファンは灰が舞いあがりにくく、別売の「グリドル」（6050円）や「リッド」（7150円）を使えば料理の幅が広がる。本体のメッシュパネルが拡大し、炎が見やすくなったことに注目したい。サイズ：33×68.6×H40.1cm、重量：8.98kg。
9. 野趣あふれる大型BBQグリル
ベアボーンズ
「カウボーイ ファイアーピットグリル23”」（3万2780円）
ワイルドでハンサムな焚き火台が日本上陸。付属の網兼用ゴトクは直接載せてもいいし、ポールを使って高さを変えてもいい。豪快に焚き火料理を楽しみたい人に最適。サイドテーブルは別売。サイズ：φ60.32×H36.83、ポール使用時：84.8cm
2021年4月6日発売「GoodsPress」5月号掲載記事をもとに構成しています
＜文／大森弘恵＞
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- Original:https://www.goodspress.jp/features/364489/
- Source:＆GP
- Author:＆GP