iPhoneユーザーの68%が、アプリによるパーソナライズ広告表示のための許可に対し「トラッキングしないように要求」を選択している、との調査結果が公表されました。
「追跡を許可しますか?」と尋ねるメッセージ
アプリを開いた時に「(アプリ名)が他社のAppやWebサイトを横断してあなたのアクティビティの追跡することを許可しますか? 広告のパーソナライズのみを目的として使用され、表示される広告が増えることはありません」というメッセージを目にした方も多いと思います。
このメッセージは、匿名化されたユーザーのデータでターゲット広告表示を可能にするIDFA(Identifier for Advertisers)を利用するアプリが、ユーザーに許可を求める「App Tracking Transparency(アプリケーションのトラッキング申告)」によるものです。
今春正式版が公開されるiOS14.5では、許可取得が義務づけられ、非対応のアプリはApp Storeの審査で却下されます。
アプリに追跡を許可した割合は32%
モバイルマーケティング企業AppsFlyerが、2,000台のデバイスで動作する300のアプリについて分析したところ、ユーザーがアプリに追跡を許可した割合の中央値は32%でした。
AppsFlyerによると、ユーザーが親しみを感じているアプリは許可率が40%前後と高い反面、出会い系アプリでは20%程度にとどまり、最も許可率の低いアプリでは1%を下回っていたそうです。
広告主の58%はAppleを離れる意向
広告会社のTrade Deskによると、毎秒1,200万枠ある広告枠の10%が、IDFAに紐づいているそうです。
広告業界関係者は、IDFAの利用を許可しないユーザーが増えれば、Apple製デバイスでのターゲット広告は不可能になる、と懸念されています。
IDFAの利用を許可しないユーザーが増えれば、IDFAによるデータが不足し、アプリの広告主やパブリッシャーの収益は短期的に悪化することが見込まれます。
広告主の約58%は、今後はAppleのエコシステムを離れ、Androidやスマートテレビにシフトすることを検討しているそうです。
Source:AdWeek via MacRumors
(hato)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-359725/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania