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BaaSプラットフォームを手がけるKippが累計5億円調達、金融機関にサービス提供開始

Kipp Financial Technologies(キップフィナンシャルテクノロジーズ。Kipp)は4月13日、2020年までに実施したシードラウンドにおいて、J-KISS型新株予約権の発行による累計5億円の資金調達を発表した。引受先は、伊藤忠商事、AGキャピタル、FFGベンチャービジネスパートナーズ、セブン銀行、TIS、DGフィナンシャルテクノロジー。

また、「資金決済に関する法律」に基づく資金移動業の登録(関東財務局長第00078号)、前払式支払手段(第三者型)発行者の登録(関東財務局長第00744号)を完了。金融サービスを開発・運用するための技術・ライセンス基盤「BaaS」(Banking as a Service)を複数の金融機関向けに提供開始した。

現在、国内における金融サービスの開発・運用は、ゼロからアプリケーションを開発したりレガシーなパッケージをカスタマイズする案件が多く、金融サービス提供事業者にとって開発にかかる時間もコストも大きな負担となっている。また、そのようなシステム基盤上では、新機能の追加や、外部サービスとのAPI連携は容易ではない。

北米や欧州では、様々な金融機能をAPIとして提供するBaaSや埋め込み型金融(Embedded Finance)などと呼ばれる市場が拡大し、開発コストが低減可能となったことで、様々なFintechサービスが生み出されているという。

国内でもBaaSを利用しFintechサービスを開発し、サービスを成長させたいという要望を耳にする機会が増えたことから、KippはBaaS事業に参入し、複数の金融機関にBaaSを提供するに至ったとしている。

金融機関へのBaaS提供第1弾はセブン・グローバルレミットの海外送金アプリ「Sendy」で、今後複数の金融機関においても同社BaaSを基盤に開発した金融サービスがリリースされる予定という。Kippは、ウォレット・送金・決済・チャージ・AML・与信・債権管理等の機能を提供していくとしている。

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カテゴリー:フィンテック
タグ:API(用語)Kipp Financial Technologies(企業)資金調達(用語)セブン銀行(企業)FinTech(用語)日本(国・地域)

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