ニューヨークのPicoは、オンラインのクリエイターやメディア企業がお金を稼げて顧客データを管理できるようにする。米国時間4月14日、同社はそのプラットフォームのアップグレードと、新たに650万ドル(約7億1000万円)を調達したことを発表した。
共同創業者でCEOのNick Chen(ニック・チェン)氏は声明文の中で、Picoはクリエイターたちの2つの大きな問題、「どうすればもっと簡単にお金を稼ぐことができるか、どうすればオーディエンスをもっとよく知ることができるか」という問題を解決する手助けをすると同時に、彼らの最も重要な資産である「ブランドとオーディエンスとの関係」をコントロールできると述べている。
同社はランディングページ、メールアドレスを収集するためのポップアップ、有料ニュースレター、定期購読のペイウォール、階層型メンバーシッププログラム、定期的および1回限りの寄付、動画収益ツールなど、さまざまなツールを提供している。バージョン2.0では、これらすべての機能を統一されたデータ構造に統合し、ユーザーが「誰がどのコンテンツにお金を払っているのか、どこから来たのか」を1つのダッシュボードで確認できるようになったと同社は述べている。
共同創業者で社長のJason Bade(ジェイソン・ベード)氏(上の写真はチェン氏といっしょに写っているはメールで、最も重要なアップグレードは「私たちのCRMの力でクリエイターたちが、彼らのオーディエンスを理解できるようにすること」だと述べ、「Picoをクリエーター経済のオペレーティングシステムにすること」を示唆した。
さらにベード氏は「クリエーターは適切なツールなしにビジネスを拡大することはできません。電子メールのキャプチャーは、オーディエンス開発の最初のステップです。その次は何でしょうか。それはデータとそれを処理するCRMが必要です。バージョン2.0は、Picoのすべての部分をアップグレードして、クリエーターエコノミーが求めるスケーラビリティと拡張性に合わせて再構築しました」という。
Picoはまた、プラットフォームのさまざまな部分との統合をサポートするAPIを近々公開する予定だと述べた。
The Colorado Sun、Defector Media、The Generalistなどの顧客により、同社の顧客数はこの1年間で5倍近く増加したようだ。そして最近、同社はYouTubeでパートナーセールス部門のグローバル責任者をはじめ、さまざまな役職を務めたRodolpheKödderitzsch(ロドルフ・ケドレツシュ)氏を最高収益責任者(chief revenue officer、CRO)に招いた。
今回の投資をリードしたのはBullpen CapitalのAnn Lai(アン・ライ)氏で、Picoの総調達額はこれで1000万ドル(約10億9000万円)になった。その他の投資家にはPrecursor VenturesやStripe、BloombergBeta、そしてVillage Globalなどがいる。
カテゴリー:ネットサービス
タグ:Pico、CRM、クリエイター、資金調達
画像クレジット:Pico
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(文:Anthony Ha、翻訳:Hiroshi Iwatani)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2021/04/16/2021-04-14-pico-2-0/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Anthony Ha,Hiroshi Iwatani