台湾のファブレス半導体メーカーであるMediaTekは、スマートフォン向けシステム・オン・チップ(SoC)のシェアで首位になるなど、勢いのある企業です。これまでは比較的リーズナブルなチップに注力してきましたが、他のチップメーカーに先んじて4ナノメートル(nm)プロセスや3nmプロセスで製造されるハイエンドチップを開発しているとのことです。
TSMC初の4nm/3nmプロセスの顧客に?
現在のMediaTekのフラッグシップSoCであるDimensity 1200/1100は6nmプロセスで製造されています。
順当にいけば次は5nmプロセスなのですが、MediaTekは5nmをスキップして4nmプロセスで次のフラッグシップチップを開発しているそうです。
次のiPhone向けSoCであるA15は5nmプロセスで製造されるといわれており、これを上回るプロセス世代です。
さらに、4nmだけでなく3nmのSoCの開発も始まっており、MediaTekがTSMCの4nmと3nm両方の最初の顧客といわれています。
一般的に半導体のプロセス世代が進むと、単位面積あたりに搭載できるトランジスタ数が増加し、回路の動作速度が上がり、消費電力が下がります。
MediaTekの4nm製品は高価なSoCに?
しかしながら、最先端のプロセス世代を使用すると製造のためのコストは上がります。
これまでのMediaTek製SoCの平均単価は30ドル(3,245円)~35ドル(3,785円)ですが、4nmプロセスで製造されるSoCは80ドル(8,652円)以上になるそうです。
このような高価なSoCを搭載できるのはハイエンドのフラッグシップスマートフォンだけであり、その分野でQualcommとの競争が激化するでしょう。
MediaTekは2020年にスマートフォン向けSoCにおいてシェアがトップになるなど、勢いがあります。
Source:MoneyUDN via Gizchina
(ハウザー)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-361689/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania