AfterShipは2012年に、主に中小のネットショップのための荷物追跡サービスとしてローンチしたが、その後同社は、メールによるマーケティングや顧客維持対策などのツールなどショッピング体験の一部始終をカバーする一連のデータ分析ツールを作った。香港に本社を置く同社は米国時間4月22日、Tiger GlobalのリードによるシリーズBのラウンドで6600万ドル(約71億2000万円)を調達したことを発表した。これにはHillhouse CapitalのGL Venturesが参加した。
AfterShipのこの前のラウンドは、2014年の100万ドル(約1億1000万円)のシリーズAだった。共同創業者のAndrew Chan(アンドリュー・チャン)氏によると、同社はローンチ直後から利益があり、主に口コミによる人気とパートナーシップで成長した。特にShopifyの統合で知名度が上がった。しかし同社は最近営業チームを作り、今回の資金も営業のための国際的な雇用とカスタマーサポートに充てるつもりだ。また同社は、新しいプロダクトのローンチを進めると同時に、すでにAfterShipの顧客の約70%がいる米国へさらに拡張していきたい、という。
同社のソフトウェアでセラーは、740社以上もの運送業者に対して荷物を追跡でき、同社は年間60億以上の荷物を扱っている。同社のパートナーは約1万社いて、中には5万店の出店者を抱えるShopifyやMagento、Squarespace、Amazon、eBay、Etsy、Groupon、Rakuten(楽天)、Wish、それにリテールブランドのDysonやInditexなど大物の名もある。
AfterShipのメインのプロダクトは荷物追跡プラットフォームだが、その他にセルフサービスの返品処理と顧客のためのパッケージ追跡、営業とマーケティングなどのツールも提供していて、マーチャントは荷物からのデータをさらに有効利用できる。チャン氏の説明によると、パッケージ追跡はセラーにとってユーザーエンゲージメントツールでもあり、いろんな商品の推奨や宣伝ができる。AfterShipのツールでマーチャントは、自分のブランド専用の追跡ページや通知を作れる。その他、各輸送業者のパフォーマンスを調べたり、メールによるマーケティングキャンペーンを展開したり、顧客の維持確保を増大したりできる。
CRM的な能力もあるので、AfterShipは他の荷物追跡情報集積企業とは一味違う。
「ビジョンを考えるときは、Salesforceがやってることを見ます。そして、営業の人たちが実際に使えるような、eコマースのためのSalesforceはあるだろうか、と考えます」とチャン氏はいう。
Tiger GlobalのグローバルパートナーであるPengfei Wang(ペンファイ・ワン)氏は、プレス向けの声明で次のように述べている。「AfterShipは、配送のプロセスを消費者と企業の両方にとってもっと透明かつ信頼性の高いものにすることで先頭を走っています。現在、eコマースの成長は急上昇しているため、AfterShipとパートナーできたことはありがたいし、特にそのリーダーシップチームは、この重要かつ拡大を続けている業界で、常にその技術が進歩していることがすばらしい」。
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タグ:AfterShip、香港、Tiger Global、eコマース、資金調達
画像クレジット:athima tongloom/Getty Images
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(文:Catherine Shu、翻訳:Hiroshi Iwatani)