“本物”が持つ存在感は唯一無二。実際に使われていたことで生まれた傷や擦れといった使用感が醸し出すオーラは、どれだけ精巧にできたレプリカでも決して真似はできません。
少々マニアックな世界にはなりますが、鉄道や軍などで使われていた部品や支給物はその道では人気が高く、愛好家が多いのも事実。
そんなマニアックな世界に素性の確かな正規ルートの旅客機パーツが登場。全日空商事のECサイト「ANA STORE/ANA ショッピング A-style」で発売されるのは、実際にANAの機材として空を飛んでいたボーイング767-300の「スラストレバー」「操縦桿」「コックピットパネル」、そして本物と同仕様で技術検証などで使われた「モックアップシート」の4種類。
本物の機体から取り出した実際に使われていたモノばかりなので、当然どれも一点物。数は少ないので抽選になりますが、自分が乗ったかもしれない飛行機のパーツが手に入る機会なんてなかなかありませんよ。
今回発売される4種類は、「ANAコレクターズグッズ」という飛行機ファンからの声を受けて企画されたシリーズです。
元々「ANA STORE/ANA ショッピング A-style」では、“ANAオリジナル”としてコラボグッズやオリジナルグッズをさまざま開発してきました。中には、CAさんが機内でドリンクサービス時に使うカートや、ファーストクラスやビジネスクラスで実際に使われているコーヒーカップなどもあるのですが、これらはあくまで新品(未使用品)。
しかし今回の「ANAコレクターズグッズ」は、ガチの使用済み。退役した実際の機体から取り外されたモノになります。もちろんどれも使用感たっぷり。
4回に分けて購入希望を募る今回の企画で登場するアイテムを見ていきましょう。
【第1弾】スラストレバー
2015年に退役したANAのボーイング767-300のコックピットで実際に使われていた部品で、燃料を調整しエンジン推力を制御するレバーになります。パイロットがゆっくりと前に倒したりする、あのレバーですね。
4つ販売されるのですが、どれも搭載されていた機体の、機体番号(JA****)、製造者シリアル番号、総飛行回数、総飛行時間が記されたメモリアルプレート付き。約44.5kgという重さからも、本物感が伝わってきます。4つとも120万円です。
販売期間:2021年4月27日 10:00 ~ 5月11日 9:59
※購入希望者から抽選で販売
【第2弾】操縦桿
同じくボーイング767-300に搭載されていた操縦桿です。こちらは2016年退役機。パイロットの正面にあり、前後左右に倒せるアレ。ボーイング機はU字型ですね。
こちらも4つ販売され、機体番号(JA****)、製造者シリアル番号、総飛行回数、総飛行時間がプリントされた台座に装着した特別仕様になります。PIC(PILOT IN COMMAND=機長)用がふたつで、COP(CO-PILOT=副操縦士)用がふたつ。価格はPIC用が80万円、COP用が75万円です。
販売期間:2021年5月11日 10:00 ~ 5月25日 9:59
※購入希望者から抽選で販売
【第3弾】コックピットパネル
最もマニアックかもしれないのが、第3弾のこちら。コックピットの写真を見ると、天井や前面に無数のスイッチやレバーが付いているのが分かります。それらを取り外したモノになります。
全部で9種類販売されますが、全て違う部品です。また、767-300はまだ現役で飛んでいる機体でもあるため、どういう機能を持ったパーツかは保安上の理由から明かされていません。もちろん実際に使われていたモノなので、スイッチを押したり、ダイヤルを回したり、レバーをパチパチ倒したりはできます。それだけでもパイロット気分を味わえそうですよね。価格は各22万円です。
販売期間:2021年5月25日 10:00 ~ 6月8日 9:59
※購入希望者から抽選で販売
【第4弾】モックアップシート
最後はシート。今回の4アイテムの中では、一番実用性があるかもしれません。こちらは実際に飛行していた機体から取り外したモノではなく、機能性や快適性の技術検証を行ったり、新シートお披露目イベントなどで使われたりしたモノになります。
777-300などに使われた国内線プレミアムクラス2席タイプ、777-300ERなどに使われた国際線プレミアムエコノミークラス2席タイプ、777-300ERなどに使われた国際線エコノミークラス3席タイプの3種類。エコノミークラス3席タイプは、座面が前にスライドし、その動きに合わせて背もたれが傾くタイプ(Fixed Back Shell)になります。価格は60~70万円です。
販売期間:2021年6月8日 10:00 ~ 6月22日 9:59
※購入希望者から抽選で販売
どれもこの世にふたつとないレア物ばかり。飛行機で自由に旅をできる状況でない今、手元に“本物”を置いて空の旅に思いを馳せられるのは、飛行機好きにとってはたまらないはず。そもそも、この手のモノが世に放出される機会はめったにありませんよ。
販売方法の詳細は「ANA コレクターズグッズ」特設ページに掲載されています。
<文/円道秀和(&GP)>
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- Original:https://www.goodspress.jp/news/368494/
- Source:&GP
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