【アウトドア銘品図鑑】
以前よりいくつかのメーカーから発売されていましたが、近ごろ人気に火が付いた感があるのが「シェラカップ用のフタ」です。
シェラカップや、口径が同じで深型のロッキーカップは、直接火にかけられるので温め直しはもちろん調理にも使えるという特徴があるのですが、いかんせん食器なのでフタがない。
炊飯などフタ必須の調理では、シェラカップをふたつ使うのが定番技ですが、ちょっと目を離すと上のシェラカップがずれていることがあるわけです。それに、広口のため熱々のコーヒーやスープが冷めやすい傾向にあります。温め直しができるのでいいっちゃいいんですが、香りが飛びやすくなります。
「シェラカップ用のフタ」はそんなシェラカップに感じる不満を解消するための道具です。
ちょうどいいサイズの皿を探してもいいのですが、「シェラカップ用のフタ」は箸やフォークなどを挿せる小さいハンドルが付いているものが多く、フタを開閉しやすくなっています。
素材はステンレスとチタン、竹集成材、銅など。なかにはヒノキの釜飯用フタを転用する人もいるようです。
■フタがあると調理の幅が広がる
シェラカップで湯を沸かす、炊飯をするなんてときに重宝します。
それに火からおろすと広口のシェラカップやロッキーカップは冷めやすいのですが、フタをすることでわずかですが冷めにくくなるという点も見逃せません。
ロッキーカップを使えば0.5合よりもうちょっと多い0.6~0.7合ほどのご飯を炊けます。ほんの少し吹こぼれますが、別のシェラカップをフタ替わりにするよりもずれにくく、炊きやすかったように思えます。
専用設計のフタは、ズレないよう段差が付いています。
調理時に蒸気でズレないのでいいのですが、竹集成材や木製のフタは炎がフタに触れないよう火力調節は慎重に。
シェラカップ用ザルとロッキーカップを組み合わせれば、蒸し料理にも使えて、ちょっとだけ残ったシュウマイや蒸しパンを蒸し直すなんてこともできますよ。
■虫や埃が気にならない
これからの季節はジュース、はちみつ&ジャムのかかったヨーグルト、カットフルーツなど甘い香りを放つ食品を置いておくと、あっという間に虫たちが寄ってきます。とくにハチがやってくると厄介ですが、フタをすることで虫の不安を大きく軽減できます。
ラップを忘れても、ちょっとだけ残ったソースや食材であればフタをして保管するなんてことにも使えるのがいいですね。
■まな板代わりに使える
ソロキャンプで肉と野菜を焼くだけ、煮るだけみたいな食事では、大きなまな板を持っていく気になりません。とはいえ、まな板がないのも不便。
シェラカップ用フタが木や竹なら、まな板代わりに使えます。金属製でもまな板として使えますが、ナイフの刃があたる感触が今ひとつ。
■薬味やおやつを置く皿に
キャンプでは、お皿はいくつあっても重宝します。
けれど、薬味などは少量でいいわけで、ソロやデュオキャンプではシェラカップですら大げさに感じますが、シェラカップ用のフタを小皿代わりにすればちょうどいい!
取皿やつまみ用の皿としてもいいですし、ドリップ後のフィルターを置いて水気が切れるまで待つなどいろいろな用途に使えます。
* * *
ハンドルの取り付け、やプリントの仕方や素材などが異なるので自己責任となりますが、金属製のフタであればサッと火にかけてナッツをあたためるなんてこともできました。
シェラカップやロッキーカップにフタなんて必要なのか。
そう思っていましたが、重ねて持ち運べて、食器としても優秀なので、ひとつ手にすると積極的に使いたくなる道具です。
<取材・文/大森弘恵>
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- Original:https://www.goodspress.jp/reports/370187/
- Source:&GP
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