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豪小売チェーン、AirTagの販売を中止。理由は「安全上の懸念」

Apple AirTag
 
Appleが4月30日に発売したばかりのAirTagの販売を、オーストラリアの小売チェーンが「子供の安全上の懸念」を理由に取りやめていることが分かりました。簡単に交換できるボタン型電池の誤飲による事故が懸念されています。

販売中止の理由は簡単に外せるボタン型電池

オーストラリアのオフィス用品販売チェーンのOfficeworksが、AirTagの販売を取りやめていることをRedditユーザーが報告しています。
 
RedditユーザーがOfficeworksの店員に尋ね、システムで確認してもらったところ、AirTagは4月30日の発売当初には販売されていたものの、現在は在庫が残ったまま販売が取りやめられていることがわかったそうです。
 
Officeworksは、Gizmodoオーストラリアに対し、販売中止の理由はAirTagのボタン型電池が子供でも簡単に取り外せてしまうことに対する安全上の懸念によるものであると説明しています。

豪規制当局も問題を認識、背景に誤飲事故問題

日本の消費者庁に相当する、オーストラリア競争・消費者委員会(Australian Competition and Consumer Commission;ACCC)も、AirTagのボタン式電池について安全上の問題を認識している、とGizmodoオーストラリアに語っています。
 
オーストラリアでは、ボタン型電池を子供が誤飲することによる事故が重大な問題となっているという事情があります。
 
2013年以降にボタン型電池の誤飲により3人の子供が亡くなっており、週に約20人の子供がボタン型電池の誤飲により救急救命室に搬送されているそうです。

Apple「AirTagは世界的安全基準に適合」

Appleは、Gizmodoオーストラリアに対して、AirTagは世界的な子供の安全基準を満たすよう設計されており、電池を取り出すには「押し込む」「回す」という2段階の操作が必要となっているのも安全のためである、と説明しています。
 
Gizmodoオーストラリアによると、オーストラリアでは2022年6月以降、ボタン型電池を使用する製品は、パッケージと取扱説明書に警告マークの表示が義務付ける規則が導入されています。そのため、Appleは新規則に対応するため、AirTagのパッケージに警告マークの追加を計画しているのではないか、と同メディアは指摘しています。
 
 
Source:Gizmodo Australia via 9to5Mac
Photo:Apple
(hato)

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