インドの通信省は5月4日、通信サービスプロバイダーに6カ月にわたる5Gテクノロジー試験の実施を許可したと明らかにした。中国を除く複数の国の12以上の企業に承認を与えた。
承認された通信会社にはJio Platforms、Airtel、Vodafone Idea、MTNLが含まれる。これらの企業は元々の設備メーカーやテックプロバイダーのEricsson、Nokia、Samsung、C-Dotと協業する、と通信省は述べた。加えてJio Platformsは自社開発のテクノロジーを使っての試験実施も認められた。
プレスリリースで通信省は中国について特に言及はしなかったが、この件に詳しい人物は中国大手企業HuaweiとZTEは承認を与えられなかったと明らかにした。
同省は、インドの優先順位とテクノロジーパートナーを選んだ通信サービスプロバイダーに承認を与えた、と述べた。実験スペクトルはミッドバンド(3.2〜3.67GHz)、ミリ波帯(24.25〜28.5GHz)、サブGHz帯(700GHz)などさまざまな周波数帯域が与えられている。プロバイダーはまた、5Gの実験を行うのに自社が所有する既存のスペクトル(800MHz、900MHz、1800MHz、2500MHz)を使うことも認められる。
「承認のレターには、5Gテクノロジーの恩恵が都市部だけでなく国中に行き渡るよう、各通信サービスプロバイダーが都市部に加えて過疎地や準都市部でも実験を行わなければならないと明記されています。通信サービスプロバイダーはすでに知られている5Gテクノロジーに加えて、5Giテクノロジーを使った試験も行うことが推奨されています」と通信省は声明で述べた。
「5G実験実施の目的には、特にインドの状況を踏まえた5Gスペクトル伝搬の特性の試験が含まれます。モデルチューニング、選んだ設備やベンダーの評価、在来技術のテスト、(遠隔診療や通信教育、AR・VR、ドローンベースの農業モニタリングなどの)応用テスト、5Gのスマホやデバイスのテストなどです」。
2020年Airtelは世界の企業と部品で協業するという考えにオープンだと述べた。「過去10〜12年、Huaweiのプロダクトは少なくとも当社が使ってきた3G、4Gにおいては、EricssonやNokiaよりも大いに優れていると私が自信を持って言えるところにまできました。当社はこれら3社すべてのプロダクトを使っています」とAirtelの創業者であるSunil Mittal(スニル・ミタル)氏は2020年の会議で述べた。同じパネルで、米商務長官Wilbur Ross(ウィルバー・ロス)氏はインドや他の同盟国にHuaweiを避けるよう促した。
インドと中国の間では2020年、国境での小競り合いで地政学的緊張が高まった。同年初めに中国企業がインドの企業に投資しにくくなるよう法律を改正したインドはその後、TikTokやUC Browser、PUBG Mobileなど中国企業の200以上のアプリを禁止した。
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(文:Manish Singh、翻訳:Nariko Mizoguchi)